税務ソフトを提供するインテュイットは米国時間11月18日、同社の金融アプリをChatGPTと統合し、そのためにOpenAIに対し年間1億ドル(約155億円。1ドル=155円換算)超を支払うと発表した。これは、ChatGPTと広く利用されている様々なアプリケーションとを結びつける動きとして、ここ数カ月で新たに成立した最新の取引となる。
インテュイットとOpenAIの複数年にわたるパートナーシップにより、インテュイットが提供するTurboTax、Credit Karma、Mailchimpなど各プラットフォーム上で、OpenAIのモデルがAIエージェントとして稼働することになる。また、ChatGPTを通じてこれらのサービスを利用することも可能になる。
両社によれば、ChatGPTのユーザーは税金の還付見積もり、与信オプションの確認、事業財務の管理といったタスクをChatGPT上で行えるようになり、インテュイットのアプリ側では、財務データにアクセスして回答を生成したり、マーケティングメッセージの送信したりといったタスクを遂行できるようになる。
今回の契約内容には、従業員の業務プロセスを支援する目的でインテュイットが利用しているChatGPT Enterpriseの使用も含まれている。
インテュイットの株価は18日の取引開始時に約2%高の660ドル前後の値をつけ、同社の時価総額はおよそ40億ドル(約6200億円)増加して1840億ドル(約28.5兆円)となった。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは10月、ChatGPTからサードパーティアプリへの直接アクセスが可能になるとの構想を発表した。アルトマンはその際、ChatGPTのユーザーが、音楽のプレイリスト作成や曲の推薦をSpotify経由で依頼したり、Zillowを通じて特定のスタイルの住宅をリクエストしたりできるようになると述べていた。
その後、同社は他のサードパーティアプリとも次々と統合契約を結んでいく。ペイパルはChatGPTを通じた決済機能を、ウォルマートはChatGPTを通じたEコマース機能を発表した。これらの取引はOpenAIの収益に大きな価値をもたらすと見込まれている。アルトマンは、年換算の収益が2025年末までに200億ドル(約3.1兆円)に達し、その後2030年までに「数千億ドル(数十兆円)」へ拡大すると見積もっている。また、AIインフラに1兆4000億ドル(約217兆円)の投資を行う計画も発表した。



