暮らし

2025.11.22 18:00

心を支配する「考えすぎの悪循環」、有益な大きな力に変換する方法

Shutterstock.com

Shutterstock.com

不確実な状態に陥ると曖昧な思考を繰り返したり、未解決の状況の結末を何十通りも予測したりしていることに気づいたことはないだろうか。このような考えすぎのループに陥るのは、予測不可能性をコントロールしようとする脳の働きであることが多い。

私たちの心は最強の味方となることもあれば、最も手強い敵となることもある。そして、消耗するように感じることもあるが、実はこの精神的な過剰活動は私たちの生存本能に役立つように進化してきた。はっきりしない状況で身動きがとれなくなると、過度に用心深い警備員のように脳は備えや安全確保、警戒を怠らないようにしようとする。

この生存本能を放っておくと、心の平穏を乗っ取ってしまうことがある。生存本能はあなたの内面の細かいところまで管理し始め、睡眠を妨げたり、過去のあなたの決断に疑問を投げかけたりする。だが多くの研究が、考えすぎる傾向は使い方を知っていれば実は重要な心理的機能を果たすと指摘している。

考えすぎるとき、心で何が起こっているか

大まかに言えば、考えすぎは過去の再生と未来の予行演習という2つの習慣の繰り返しだ。興味深いことに、この2つは確実な確信が得られるまでリラックスできない神経系に起因している。その結果、きっかけとなった出来事が過ぎ去った後も、心はずっと分析を続け、あたかももう一度考えれば最終的に解決するかのようにその経験を何度も何度も頭の中で思い返す。

このような考えすぎのパターンの根底には、何かが不完全なまま、あるいは未解決のまま放置されているという感覚があることが多い。不快に感じたり気持ちがはっきりしないとき、その感情と実際に向き合うよりも、認知能力を駆動させ続けた方が安全だと感じる。最初は自分を守ろうとする本能が次第に不適応な対処メカニズムに変わる。

ミスが大きな代償を伴う環境や、不確実性が安全でないと感じられる環境で育った人は、良くも悪くも起こりうるあらゆる結果に精神的に備えることを学ぶことが多い。やがて、不意打ちを食らうことがないよう、そうした人の心は常に過敏になり、リスクが存在しないときでもリスクを探し出そうとするようになる。そして、子どもの頃は安全を保っていたこの戦略そのものが大人になると反芻思考に変わってしまう。

子どもの頃の自分の目を通して反芻思考の根源を理解するだけでも、自責の念を和らげることができる。このような情報に基づいた視点を持つと、自分の心が欠陥を抱えているのではなく、実は過剰に働いているのだということを認識できる。そして、心がどのように過剰に働いているのかを理解すれば、それと戦うのではなく、導くことができるようになる。

次ページ > 「もしそうなら」に「では、どうする」で対抗する

翻訳=溝口慈子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事