経済

2025.11.19 08:15

子供も稼ぐ「ゲーム版YouTube」ロブロックス、教育プラットフォームとしての光と影

左からグローバルCDO(最高デザイン責任者)の加藤匡嗣氏、CMO(最高マーケティング責任者)のジェレット・ウェスト氏、日本統括責任者のアリ・ステイマン氏(撮影:Forbes JAPAN 編集部)

左からグローバルCDO(最高デザイン責任者)の加藤匡嗣氏、CMO(最高マーケティング責任者)のジェレット・ウェスト氏、日本統括責任者のアリ・ステイマン氏(撮影:Forbes JAPAN 編集部)

日次アクティブユーザー数が1億5150万人のオンラインゲーミングプラットフォームRoblox(ロブロックス)のグローバルCMO(最高マーケティング責任者)とCDO(最高デザイン責任者)が本国アメリカから来日。11月7日、日本統括責任者とともに日本で同サービスが急成長中の背景や、海外で安全問題が報じられるなか、対策について語った

『たけし城』に『ハローキティ』、親世代にアプローチするIP連携

ロブロックスについて序盤、ゲームを作っている会社ではなく「人が集い、クリエーションしたり、アバターを作ったりする場所」とプラットフォーマーとしての立場を強調したのは、日本統括責任者のアリ・ステイマン氏だ。

ロブロックスではゲームプレイをはじめ、個人や法人のユーザーがゲームづくりを学んで制作し、世界に共有して収益化できるエコシステムが構築されている。2004年に設立され、2006年に正式にリリースされた。近年、世界で急速にユーザー数が拡大し、「ゲーム版YouTube」とも言われる。日本には2022年末に本格参入。2022年第4四半期から2024年同期の日次アクティブユーザー数は、120%伸長している。日本で好調の理由は、大きく分けて2つある。まずはユーザーが生み出した約700万ものゲームに象徴される、コンテンツの充実ぶりだ。

中でもロブロックスはこれまで、積極的に企業やクリエイターなどのIPホルダーと連携してきた。日本では、講談社やサンリオ、SEGA、タカラトミーなど、複数企業がロブロックス上で自社IPを用いたゲームを展開。コアユーザーであるα世代~Z世代の若年層に加え、それらの企業IPがもつファン層にもアプローチし、30代、40代とより上の世代へとユーザー層を広げてきた。

自らも15歳、17歳と二人の子をもつ父親であるCDOの加藤匡嗣氏は、ロブロックス上で1980年代にブームとなったTBSのバラエティ番組『風雲 !たけし城』(サービス終了)や、カルビーのスナック菓子「じゃがりこ」のゲームが公開されたことに触れ、「いろんな形でつながりがあるゲームがどんどん出てくることで、(自分たち世代の)利用が増えていっているように思う」と話した。

さらに、海外で広告エージェンシーやナイキ、ディズニー、メタなどの企業を渡り歩き、さまざまなクリエイターと働いた経験をもつ加藤氏は、日本のクリエイターの高い創造性や品質、革新性が世界中のユーザーを惹きつける要因になっていることを示唆。かつては言語力が日本のクリエイターの世界進出を阻む壁になっていたが、ロブロックスではゲームが15の言語に自動翻訳され、2025年現在、日本で作られたゲームのプレイヤーのうち56%を、海外プレイヤーが占める状況を明らかにした。

ステイマン氏は、ロブロックスは日本のIPを重視しているとし、「私たちロブロックスをひとつの大きな車、ビークルとして、(日本のIPを)世界に展開をしてほしい」との姿勢を示した。

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取材・文=大柏真佑実

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