働き方

2025.11.28 13:00

「嫌がらせ」になってしまうメール表現10選、ベターな言い換え

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職場でのEメールは、生産性向上のツールから、心理戦の戦場へと変化した。メールアドレス検証サービスのZeroBounceによる最新の調査はそう指摘している。

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この調査から、米国の会社員の4人に1人は、受信ボックスに10通の未読メールが溜まっただけで、不安や、手に負えないような気持ちを覚えることが判明した。さらに、過半数(53%)は、自身のメンタルヘルスを守るため、意図的に一部のメールを無視していることを認めた。

原因は何だろう? 実は、Eメールでよく見られがちなフレーズのなかには、受動的攻撃(パッシブアグレッション)や、ひどい場合にはパニックを引き起こすものがあるのだ。

データによると、Eメールにありがちな言い回しのなかには、信頼やウェルビーイングを損ない、燃え尽きにつながるものがある。いつでも即応性を求める風潮も、こうした問題を悪化させる。会社員の約40%は、ストレスの原因になると知っていながら、強迫的に受信ボックスをチェックしている。

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一方で、回答者の4割程度が、文章のトーンを細かく調整するためにChatGPTを使用していた。このことからも、職場でのコミュニケーションがいかに神経を使うものになっているかがよくわかる。

避けるべきメールの言い回しを把握しておくことは、人間的なつながりを強める上で、かつてないほど重要になっている。以下では、とりわけ害の大きいフレーズ10選を、より建設的な言い換えの案とともに紹介する。

1. 「できるだけ早くお願いします(Need This ASAP)」

逆効果の理由:このフレーズは即座にパニックを引き起こし、切迫感を押し付ける。本当の締切に関する文脈情報を欠いており、メールを受け取った側は、戦略的な仕事をしているというより、常に火消しに追われているような感覚に陥ってしまう。

ベターな言い換え:「木曜の午後3時までにお送りいただけますか?」のように、締切の日時を明示することで、以下の効果がある。

・優先順位に関する不明確さを低減させる
・受け手側の仕事量管理能力を尊重する
・あなたの考えを、現実的なタイムラインの中で示す

2. 「チャットできますか?(Can We Chat?)」

逆効果の理由:こうした曖昧な要求は、すぐさま不安を生み出す。文脈がないせいで、受け手は最悪の事態を想定し、あなたが何について議論したいのだろうと心配して、メンタルを消耗させる。

ベターな言い換え:「第4四半期の予算について、今週チャットできますか?」のように、議題を明記した表現により以下の効果がある。

・不要なストレスと憶測を回避する
・受け手が適切に準備できるよう配慮する
・相手の時間と精神的余裕に対する尊重を示す

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翻訳=的場知之/ガリレオ

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