人工知能(AI)を使って故人の親族のアバターを作り、対話できるようにする新たなアプリが、SNS上で激しい反発を招いている。ディズニーのTVシリーズで注目を浴びた俳優、ケイラム・ワージーが共同創業したこのアプリは、ディストピア的でSFドラマの『ブラック・ミラー』を想起させるという非難の声が相次いでいる。
3分間の撮影で、亡き母の姿が「永遠」になるとうたう宣伝動画
ディズニー・チャンネルのドラマ『オースティン&アリー』で知られるワージーは11月12日、「2wai」と呼ばれるアプリのプロモーション動画をXに投稿した。この投稿は瞬く間に拡散し、2200万回以上表示され、数千件の批判的な反応が寄せられた。
広告の中では、出産を控えた女性が、彼女の亡くなった母親にそっくりのAIアバターと2waiのアプリを通じて会話する様子が描かれる。アバターは、息子の誕生から成長、さらにはその息子が自分の子を持つまで、家族に寄り添う存在として登場する。
広告の最後では、この女性が母親のアバターをどのように作ったのかが示される。このアプリは、亡くなった母親が話したり動いたりする姿を3分間撮影したビデオから、アバターを生成したとされている。
アプリの開発元は、広告のエンディングで「2waiを使えば、3分が永遠になる」と宣言する。ワージーは投稿の中で、この会社が「人類の“生きたアーカイブ”を作っている」と述べたうえで、「亡くなった愛する人たちが、未来の一部になれる」と主張している。フォーブスは2waiにコメントを求めている。
What if the loved ones we've lost could be part of our future? pic.twitter.com/oFBGekVo1R
— Calum Worthy (@CalumWorthy) November 11, 2025



