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2025.11.27 16:00

データで不動産業界に新たな価値を生み出す。GA technologies CDOが推進するデータ駆動型経営

テクノロジーとそれを支える人間力をベースに不動産業界やM&A業界の課題に切り込み、急成長を遂げている「GA technologies」。そんな同社の経営陣7名のミッションや経営信条を紹介する。4人目は、GA technologies 執行役員 CDO(Chief Data Officer)の奥村純だ。同社におけるデータ利活用の現状や奥村が描くデータ戦略について話を聞いた。


宇宙に煌めく星々、ゲームのプレイヤー、人と人との出会い、そして不動産--。

対象は違えど、GA technologies 執行役員 CDO(Chief Data Officer)の奥村純は、一貫してデータと向き合ってきた。20代は、天文学者として世界中を飛び回った。幼少の頃からの夢をかなえ、日々胸をときめかせていたが、2012年、カリフォルニアに留学していたときに転機が訪れる。

「当時はAIやデータサイエンスが盛り上がり始めた時期で、知り合いのビッグ・テックのエンジニアがこぞってデータの未来について口にしていました。彼らに触発され、私が得意としていた星の分析を人にも応用できるかもしれないという興味が芽生えてきたんです」

奥村は帰国後、DeNAに入社。データアナリストとして、ゲームアプリの開発に携わった。19年にはエウレカに移籍し、Data Directorとしてマッチングアプリのアルゴリズムの作成や組織のマネジメントを担った。天文学で培ったデータ分析力を産業分野に応用することで、数々の実績を残してきた奥村が次に選んだのが、GA technologiesだった。

「それまでも価値のあることをやってきたつもりでしたが、もっとダイナミックに大きな物事を動かしたいという気持ちがだんだん膨らんできました。40代は命をかけて、世の中をより大きく変えるような仕事をしたい。データを経営目線で、もっと意味のある存在にしたい。GA technologiesならその想いを実現できると考え、参画を決めたのです」

データで世の中を変える

テクノロジーの力で産業変革を目指すGA technologiesは、特に不動産業界に着目し、AI不動産投資「RENOSY(リノシー)」と、リアルタイム不動産業者間サイト「ITANDI BB」を中心に、不動産取引業務を効率化するDXサービスなどを提供するイタンジ事業を中核事業として展開している。そんな同社のCDOに奥村は24年、就任した。

「データで世の中を変えたい。単に作業工数を削減するといった事例の貢献だけではなく、仕組みそのものをつくりたいんです。不動産取引は、ある意味マッチングだと思っています。日本中にある物件とお客様のニーズ、そして、そこに関わるアセットプランナー(営業担当)をマッチングしていく。その精度が高まれば高まるほど、顧客体験は高まりますし、在庫の回転も早くなります。ユーザーがバイラル(感染的)に良いサービス体験を広め、それがエンジンになって成約率がさらに上がっていく。データが中心にあることで、このサイクルが回る仕組みをつくりたいです」

その仕組みづくりを奥村は、3段階のフェーズで進めている。最初のフェーズは、組織づくりとデータ基盤の構築だ。GA technologiesには膨大なデータが眠っているものの、奥村から見ると、それを生かしきれていなかった。だからこそ伸び代があると感じた奥村は、データの取得から加工までのサプライチェーンを整え、データ基盤の構築に取り組んだ。それはエンジニアリング力はもちろん、コストもかかる作業だったという。

「例えば不動産取引においては重要な情報が、面談や電話などの音声データにあることが多いのですが、そうしたデータを構造化して使える状態にしたり、集まった情報を正しく分析できるデータ基盤を整備することが“一丁目一番地”でした。それは街づくりでいうとインフラをつくることと同じで、この1年間はそれに集中してきました。加えて不動産業界はデータ化が遅れており、多くの物件情報がアナログな状態でさまざまな会社に存在している。そうしたサイロ化したデータをデジタルの世界にもってくるには、大きな投資が必要でしたが、当社の社内には創業時からテクノロジーを指向していたので、このような投資が可能でした」

データ基盤に接続されるのは、不動産事業に限らない。M&A仲介事業など、GA technologiesの事業に関わるあらゆるデータが接続されていると言う。そして、次のフェーズとして現在進められているのが、それらのデータを活用することで企業力を強化することだ。

「使えるデータが整ってくると客観的な分析が可能になり、事業の進捗状況やボトルネックなどがクリアになります。その課題を解決していけば、経営において、再現性の高いデータドリブンな意思決定ができるようになります。そうすると社員が3,000人、4,000人と増えていっても迅速に意思決定ができるし、一人ひとりの知見がすべてデータとして溜まっていく仕組みができあがります」

3つ目のフェーズは「発明」だと奥村は言う。それは価値創造であり、不動産業界に新たな価値を生み出そうという試みだ。

「不動産業界でのデータ活用やマッチングは、これまでほとんど誰も着手してきませんでした。第1フェーズ、第2フェーズをやりきれるプレイヤーがいなかったからです。しかし私たちは、おそらく日本ではじめて不動産物件データの管理方法を発明できるフェーズに到達できると思っています。日本中の不動産データを標準化するなど、新しい価値を生み出していくことが可能だと考えています」

奥村 純 GA technologies 執行役員 CDO
奥村 純 GA technologies 執行役員 CDO

不動産業界における世界的プラットフォーマーを目指す

最後のフェーズを完遂するまでには時間を要するが、構築したデータ基盤は、すでに大きな利益をもたらしているという。

「データ基盤はインフラなので、それ自体はお金を産みませんが、私たちにはAIのチームも分析のチームもあり、3つ目のフェーズまで待たずに、使えるデータを積極的に事業に活用しています」

そのデータ活用によるユースケースは、すでにふたつあるという。ひとつは、マーケティングの効率化だ。

「不動産を購入されるお客様は、人によってニーズがさまざまです。単純に投資商品としてほしい方もいれば、相続や節税を意識している方もいらっしゃるので、ひとり一人のニーズと物件とをどれだけマッチングできるかが非常に大事です。ところがそのマッチングのためのマーケティングが効率的にできておらず、のっぺらぼうな人格に対して、『節税』とか『相続対策にもなる』といった訴求をしていました。それがデータを活用することで、ターゲットの解像度を上げることが可能になりました。セグメントを細かくしてマッチングを促したところ、従来のパフォーマンスを維持しながら数億円のマーケティングコストを削減することに成功しました」

ふたつ目は、音声データの分析による顧客体験の向上だ。

「例えばお客様と90分間面談をしたら、その内容を次の担当者に申し送りしますが、90分の内容をすべて咀嚼して伝えても、従来は情報量がかなり落ちていました。ところが、大規模言語モデル(LLM)をはじめとする生成AIの発達により、面談の情報量を落とさずにいろいろなステークホルダーに申し送りができるようになった。それにより、よりきめ細やかな対応が可能になりました。その面談に参加していなかった人でもお客様のニーズによりマッチした提案をできるようになり、顧客体験が向上しました」

早くも成果を上げているGA technologiesのデータ組織だが、彼が思い描くデータ戦略は、自社の枠組みに収まらない。奥村が目指すのは、業界全体を巻き込んだエコシステムを構築することだ。

「不動産には情報の非対称性があるため、物件を購入する際に『本当にこの物件への投資は正解なんだろうか』という疑念が起こりがちです。私たちが流通プラットフォームのような仕組みを構築できれば、情報の透明性が高まり、そうした疑念を減らすことができます。そして、そうしたプラットフォームがあれば、サードパーティーが新たなサービスを提供できるようになります。私たちの知見を私たちだけで囲うのではなく、多くの不動産業者に使っていただくことで、この60兆円産業を本当の意味で活性化させていきたいのです」

奥村の最終的な構想は、そのエコシステムをグローバルへと広げていくことだ。

「不動産は、世界のさまざまな地域に物件やお客様がいらっしゃるので、仕組みさえできれば、地域を広げた分だけスケールする事業に成長していきます。最終的には、世界規模の不動産流通プラットフォーマーになることを目指しています」

テクノロジーの力で世界を変えることを目指すGA technologies−−。奥村が描くデータ戦略は、それを前進させるための大きな原動力となるに違いない。

GA technologies
https://www.ga-tech.co.jp/


おくむら・じゅん◎GA technologies 執行役員 CDO(Chief Data Officer)。2014年、京都大学大学院理学研究科修了。在学中は日本学術振興会特別研究員(DC1)として、国内外で宇宙物理学の研究に従事。その後、DeNAでデータアナリスト、AIプロダクトマネージャーを歴任し、KPIマネジメントやデータプロジェクトをリード。19年、エウレカに入社し、20年に執行役員Data Directorに就任。24年より現職。


当記事は、特定の投資商品について情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また当該記事に掲載のある商品等への投資の推奨、および価格等の上昇・下落を示唆するものではありません。

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Promoted by GA technologies | text by Fumihiko Ohashi | photographs by Shunichi Oda | edited by Akio Takashiro