マーケティング

2025.11.25 16:15

言葉だらけの世界で「目にとめてもらえる言葉」の秘訣

「内容はすごくよいのに、反応が薄い」「サービスは素晴らしいのに、売上が上がらない」――。

この問題は内容ではなくタイトル、件名、見出し、キャッチコピーなどといった「最初の言葉」にあるかもしれない。情報が溢れる現代、どれだけ優れた中身でも、最初の言葉で関心を持ってもらえなければ届かないのだ。Web編集者として7000本超の記事タイトルを考案し、数万本に及ぶアクセス傾向の分析から「短い言葉で心をつかむ法則」を体系化した武政秀明氏の著書『22文字で、ふつうの「ちくわ」をトレンドにしてください』(サンマーク出版)から、言葉だらけの世界で目をとめてもらう方法を一部抜粋、再構成してお届けする。


言葉だらけの世界で、いかに目をとめてもらうか?

私たちの周りには、文字があふれています。街角ではたくさんの広告や看板を見かけ、画面上ではSNSをはじめとする大量の文字を目にします。ネットニュースもどんどん流れてくるし、一生をかけたとしても到底処理しきれないような量の文字が目に入ってくるわけです。

そもそも、あなたは、今日朝起きてから今まで、この記事以外に目に触れた文字として、覚えているものはあるでしょうか?

朝からたくさんのニュースに触れたはずの人が、「関東地方 晴れ」しか覚えていなかったということもありえるでしょう。

文字で何かを伝えたい、何か見てもらいたい、それをきっかけに行動を促したいと思っても、なかなか大変なわけです。

「上手に文章を書けば読んでもらえる」の勘違い

「内容はすごくよいのに、誰も読んでくれない」

「サービスは素晴らしいのに、売上が上がらない」

「素敵なウェブサイトを作ったのに、アクセス数が少ない」

身に覚えのある方もいるかもしれません。

ここで怖ろしい事実をお伝えします。

私は、ある経済系ウェブメディアの編集現場に長らく在籍していましたが、ウェブ記事の場合、タイトルが目に入った中で実際にクリックして読む人は数十~数百人のうちの1人です。たとえ興味を持ってその記事をクリックしてくれたとしても、最後まで読んでもらえるのは、そのうち2~4割程度です。もちろん記事ごとの長さや内容によって多少は上下する数値ですが、5割前後の読者が最後まで読んでくれれば、かなり上々の結果です。

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文=武政秀明/Webメディア編集長

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