映画

2025.11.21 17:00

第二の『イカゲーム』になるか、ネトフリ『イクサガミ』がロッテントマトで批評家スコア100%に

Netflix作品『イクサガミ(Last Samurai Standing)』

毎年、何百本もの新作ドラマや映画がネットフリックスのライブラリに加わり、すでにある数千のタイトルにさらに厚みを加えている。トップスターがずらりと並ぶ作品でもないかぎり、その中から頭ひとつ抜け出すのは容易ではない。ゆえに、英語以外の作品への関心が急伸したときはいっそう注目に値するが、まさに今それが起きている。

一見すると、『イクサガミ(Last Samurai Standing)』は典型的なネットフリックス作品のように見える。同名小説の映像化で、舞台は19世紀後半。東京の西約450キロに位置する京都の天龍寺で、日本の武士によるトーナメントが開かれる。彼らは相手から木札を奪い、それを携えて東京まで旅する。最も多くの木札を集めた武士が巨額の賞金を手にするという趣向だ。『イカゲーム』のはるかな祖先のようでもある。作品は、病気の妻子を助けるという個人的な使命を背負った一人の武士を追う。今のところ順調だ。

ネットフリックスの他の著名シリーズの多くと異なる点は、本作が英語ではないことだ。同様の顕著な例外は『イカゲーム』だ。ネットフリックスは、日本語作品『イクサガミ』を2024年春に発注しており、年末のシーズン2配信を控えた韓国発サバイバル・スリラーへの関心が高まっていた時期でもあった。

同社は、またひとつの日本語シリーズのヒットを手中に収めたと感じたのだろう。『イクサガミ』には出し惜しみなく投資が行われ、出演者は約300人にのぼり、精巧な衣装をまとったキャストも多い。最初の2話は今年9月の釜山国際映画祭でプレミア上映され、11月13日にネットフリックスで配信が始まった。封建的なテーマとスケールの大きな舞台設定は、すぐに批評家の目に留まった。

Netflix作品『イクサガミ』(Chihoko Ishii/Netflix)
Netflix作品『イクサガミ』(Chihoko Ishii/Netflix)

配信開始からわずか1日で、『イクサガミ』はレビュー集約サイトのロッテントマトで、批評家評価と視聴者評価のいずれも100%という限られた「クラブ」に加わった。ただし、批評家評価はまだレビュー7件だけだ。まだバイラルな拡散には至っていないものの、本作の出来の良さが急速に口コミで広がっているのは明らかだ。

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翻訳=酒匂寛

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