海外

2025.11.23 17:00

評価額4.5兆円到達、AIコーディング「Cursor」の20代創業者4人がビリオネアに

Photo Illustration by Thomas Fuller/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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プログラミングを支援する人工知能(AI)ツール「Cursor(カーソル)」を手掛けるスタートアップ、Anysphere(エニースフィア)の評価額が293億ドル(約4.6兆円。1ドル=157円)に達した。これを受け、20代の共同創業者4人がビリオネアとなった。

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Anysphere、評価額約4.6兆円で創業者4人がビリオネアに

Anysphereは11月13日、グーグルやエヌビディアから23億ドル(約361億円)を調達し、評価額が293億ドル(約4.6兆円)に到達したと発表した。同社の共同創業者のマイケル・トゥルエル、アマン・サンガー、スアレ・アシフ、アーヴィッド・ルンネマークの4人はいずれも、同社株の4.5%を保有しており、フォーブスは、それぞれの持ち分の価値が少なくとも13億ドル(約204億円)に上ると試算している。

Anysphereは、本記事の掲載までにコメント要請に応じなかった。

AIコーディングツールCursor、年換算売上約157億円で約5万チームが利用

同社唯一の製品であるAIコード編集ソフトCursorは、数百万人のソフトウェア開発者に使われており、エヌビディア、アドビ、ウーバー、ショッピファイ、ペイパルなどを含む企業の約5万チームが導入している。Anysphereは13日、年換算売上が10億ドル(約157億円)を超えたと発表した。

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年間経常収益(ARR)が急拡大し、急成長スタートアップの地位を確立

このスタートアップは、マサチューセッツ工科大学(MIT)で出会った4人の友人によって2022年に創業された。4人はいずれもフォーブス「30 Under 30」の出身で、全員が30歳に満たない年齢だ。Anysphereは、創業以来、アクセルやスライブ・キャピタル、コーチュー、アンドリーセン・ホロウィッツ、DSTグローバルなどの著名ベンチャーキャピタル(VC)から総額33億8000万ドルを調達してきた。2023年に100万ドル(約1億5700万円)だった年間経常収益(ARR)を約12カ月で1億ドル(約157億円)に伸ばし、2025年初めには最も急成長する新興企業の1つとなった。

4人の共同創業者のうち、ルンネマーク(26)は2025年10月に同社を離れ、自身の新会社「Integrous Research」を設立した。同社は「より安全なAI」のためのシステム開発に注力すると法人登記書類に記している。ルンネマークは、フォーブスのコメント要請に返信しなかった。

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