北米

2025.11.17 09:30

トランプ、約束した「約30万円の関税配当を来年のどこかで支給と発言

Roberto Schmidt/Getty Images

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ドナルド・トランプ大統領は、約束していた2000ドル(約30万円)の「関税配当」を2026年に支給するつもりだと発言した。ただし、この提案が実現可能かどうかは不透明であり、トランプは議会の支持を必要としているうえ、支給の方法も明らかになっていない。

トランプは米国時間11月14日、エアフォースワンの機内で記者団に対し、関税配当は「来年のどこかの時点」で行われると述べ、「われわれは関税から多くの資金を得ている。関税があるからこそ配当を出すことが可能」だと付け加えた。

トランプはこの考えを繰り返し主張しており、11月初めのトゥルース・ソーシャルへの投稿では、「1人あたり少なくとも2000ドル(高所得者は除外)の配当が全員に支払われる」と書き、政府がその支払いを実行できるのは自身の経済的成果のおかげだと主張した。

トランプは、自身の関税に反対する者たちを「愚か者」と非難した数日後にこの発言を行った。これは、リベラル派と保守派の双方の連邦最高裁判所判事が、国際緊急経済権限法(IEEPA)の下でトランプ政権が関税を課す権限を持つかどうかに疑問を呈した後のことである。

しかし、連邦資金を支出できるのは議会のみであり、トランプが関税配当を実施するための支持を得られるかどうか、あるいはどのような形で支払われるのかは、まだ不透明である。

スコット・ベッセント財務長官は、この支払いは「さまざまなかたちをとり得る」とし、その中にはトランプが看板政策として推進する『ひとつの大きく美しい法案法』にすでに盛り込まれている、減税の形をとる可能性についても示唆した。

さらに不確実性を高めているのは、トランプ関税によって得られた収入の約半分にあたる1000億ドル(約15兆4000億円)が、最高裁による審査の最中であるという点である。

トランプはまた、政府効率化省(DOGE)が実施した支出削減によって節約が生じたと主張し、その節約分に対しても関税配当と同様の提案をしている。彼は2月、「DOGEによる節約分の20%を米国市民に、20%を国の債務返済に回すことを検討している」と述べたが、現在のところそれは実現されていない。

財務省によれば、9月に終了した前会計年度において、トランプ関税を含む通関税として政府が徴収した総額は1950億ドル(約30兆400億円)だ。

経済学者たちは、関税配当というトランプの構想の実現可能性に疑念を示している。これは財政赤字を拡大させる可能性があるためだ。コロナ禍に行われた過去の給付金も、インフレを押し上げる要因になった可能性があると経済学者は指摘している。関税によって損害を受けた一部の産業から批判を受ける中、トランプは農業向けに120億ドル(約1兆8500億円)の支援策を約束している。

また、トランプは中国との貿易戦争を1年間停止する合意を発表した。ホワイトハウスによれば、この合意には米国の生産者から年末までに1200万トンの大豆を購入し、続く3年間は毎年2500万トンを購入するという中国側の約束が含まれている。ただし、中国政府はこの合意に同意したと公に発言していない。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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