否定的な独り言を理解する
上記に基づくと、より大きな疑問が浮かび上がる。もしある程度の自己批判が役に立つのであれば、それが自分の成長を助けているのか、それとも足を引っ張っているのか、どうすればわかるのだろうか。結局のところ、すべての否定的な自己批判が建設的であるとは限らない。多くの場合、内なる批評はやる気と自己肯定感を奪う思い込みの絶え間ない雑音となりうる。
専門誌『BMC Psychology(BMCサイコロジー)』に今年掲載された研究では、自分の欠点や間違いを指摘する厳しい内なる声に人々がどのようにうまく対処しているかを調べている。人々が自己批判的思考を健全かつ適応的に管理するために、実際にどのような戦略が有効かを理解するのが目的だった。研究者らは対処能力の指標で高得点を取った人にインタビューを行い、彼らの経験を詳しく分析した。
その結果、否定的な独り言とそれにどう対処するのがベストなのかの知見が得られた。しかし最も重要なことは、人はそれぞれ内なる批判者の「タイプ」を持っているということだ。そのタイプには以下のようなものがある。
・失敗を恐れる「心配性」
・感情を避ける「無感覚の人」
・外的な評価を求める「他者にとって十分でない人」
・最も厳しい自己批判者である「自分嫌い」
これらの自己批判者のタイプは、それぞれ異なる状況によって引き起こされ、それぞれに特有の感情や思考パターンが伴う。
うまく対処できた人は、内なる批判者を黙らせた人ではなかった。自分への思いやりと自己防衛で自分の独り言に対応することを学んだ人だった。つまり、内なる批判者に自分を規定されることなく、内なる批判者を認めていた。
このことは、私たちの目標は内なる批判者との関係を再定義することであることを示唆している。内なる声に抵抗するのではなく、理解することを学ぶと、内なる声はあなたを傷つける力を失い始める。やがて、かつてあなたを束縛した同じ声があなたを成長させてくれる声になる。
否定的な独り言を「内なる指針」として使う
常に否定的な声が心を支配していると、見えないいじめっ子といっしょに暮らしているように感じることがある。ある程度の自己批判は集中力を研ぎ澄まし、成長に向かって突き進むことができるが、極端になるとゆっくりと、だが確実に自分の可能性を妨害する。


