米国で最高の都市はニューヨーク
米国のニューヨークが、フランスの首都パリを抜いて2位に躍り出た。ニューヨークは、住みやすさで3点という良好な評価を得た。芸術面や世界的に有名な飲食店、そして次々とオープンするホテルや観光名所により、評判では2点を獲得。金融、メディア、技術にまたがる多様化した経済により、繁栄でも2点を得た。
劇場とコンサートでは2位、博物館では5位となり、文化面が高く評価された。社会基盤整備も大きな役割を果たしている。ラガーディア空港とジョン・F・ケネディ国際空港の再開発から、マンハッタンの緑地やウォーターフロント公園の拡張まで、ニューヨークは新たな時代に向けて近代化を進めている。
東京は4位を維持
パリは昨年の2位から3位に順位を下げた。昨年の五輪開催を前に、パリは環境に優しい交通手段や公共空間、河岸再開発に多額の投資を行った。この勢いは現在も続いている。同市の娯楽・観光産業は年間350億ドル(約5兆4000億円)以上を創出しており、2032年までに500億ドル(約7兆7000億円)に迫ると予測されている。さらに、拡大する自転車専用道など歩行者に優しい施策を加えれば、パリは評判の良い街であると同時に住みやすい街でもある。
東京は比類なき安全性や食文化、緻密な都市設計が評価され、4位を維持した。レゾナンスは、「円安を背景に旅行者数が記録を更新し、昨年には約3700万人の外国人観光客が訪日。今年も月間最高記録を更新し続けている」と記した。
トップ5を締めくくるのはスペインの首都マドリードで、近代化への思慮深い取り組みが評価され、昨年の13位から5位に躍進した。報告書は「マドリードが持続可能性を追求し、豊かな都市資産と自然資産に投資する姿勢は再利用への賛歌であり、古いものはすべて再び新しく生まれ変わるという確信の表れだ」と称賛した。


