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2025.11.19 16:00

人と人との"間"をAIがつなぐ社会へ。硬いコンクリートを溶かし「コネクティブAI」で共進化する未来を描く

自然言語処理や画像認識などのAI技術を軸に、金融から小売、交通、教育、福祉まで幅広い領域でソリューションを提供するPKSHA Technology。2024年度には売上217億円、事業利益39億円を達成し、東京証券取引所プライム市場で着実な成長を続けている。

2012年の創業以来、「コネクティブAI」という概念を掲げ、人の仕事を代替するのではなく、人と人との"間"を整え、共進化を促すAIの実現を目指している。硬直化した社会システムという"硬いコンクリート"を溶かし、より人間らしい未来をつくる——。その挑戦の軌跡と展望を追った。


2012年に創業されたPKSHA Technology(以下、PKSHA)は、自然言語処理や画像認識などのAI技術を核に、企業の課題を解決する「AIソリューション事業」と、チャットボットやボイスボットなどの「AI SaaS事業」を両輪で展開するテクノロジーカンパニーだ。

同社ファウンダー兼CEOの上野山勝也は、学生時代、東京大学の松尾豊研究室に在籍しながらも「自分の熱をどこにぶつけていいかよくわからない」と煩悶していた。つまらなそうにしている上野山を見かねた先輩が、ある催しを勧めてきた。それは、『ウェブ進化論』の著者である梅田望夫が自身のブログ読者を集めた、3泊4日のシリコンバレーツアーだった。

上野山を含む、高倍率の選抜を勝ち抜いた約20名の学生の中には、後にSTORESを立ち上げる佐藤裕介の姿もあった。現地では当時ライブドアのCTOを務めていた宮川達彦のほか、シリコンバレーで働く日本人エンジニアたちが集い、喧々諤々と議論を展開していた。インターネットの持つカルチャーが凝縮され、テクノロジーがヒューマニティを拡張していく現場に立ち会ったことは、上野山にとって衝撃的な体験だった。

「当時の日本では皆が同じ格好をして就活する一方、シリコンバレーでは『人と違うことが価値である』という価値観が根付いていました。そして、同じような興味を持った人が集まって、国を越えて議論を白熱させている。みんな初対面なのに、なぜか懐かしい感じがしました。ライフとワークを融合しながら目をキラキラさせてる大人がいっぱいいて、働くことって面白いんじゃないかと思えたんです。そこで、人の違いを価値に転換し、社会や人間の形を変えていくテクノロジーの面白さにも気づきました。
この体験が、インターネットと数学が交差する領域である機械学習やAIでの起業へとつながっていきます」

人と人との間を整える「コネクティブAI」

こうして誕生したPKSHAは、2025年度には売上217億円、事業利益39億円を達成するなど、プライム市場で成長を続けている。同社は創業当初、近未来のソフトウェアインターフェースは「対話」になると確信し、対話エンジンを開発。それがコンタクトセンター(CS)領域で求められ、プロダクトの売上も伸びていった。

こうしたビジネスを推進する中で、上野山は「コネクティブAI」という概念を提唱している。

「AIやディープラーニングといった新しい技術が、どう社会に受容され広がるかは正確には誰もわかっていません。顧客や業界との対話の中で探索していくと、結果的に求められていたのは『人と人との間で動くAI』でした。日本社会では、人の仕事を自動化して"代替"するAIではなく、人と人との間を"整える"ようなAIが求められていたのです」

その結果、PKSHAの事業領域はCS領域以外にも広がっていく。金融領域では、クレディセゾンや三菱UFJニコスとクレジットカードの不正検知システムを開発。小売領域では、スーパー「サミット」のシフト割当表をAIで最適化し、年間8万時間、人件費換算1.2億円相当の削減効果を生んだ。交通インフラでは、大阪メトロと共同で、駅のカメラが白杖や車椅子を検知し、駅員に通知するシステムを開発した。

さらに、教育や福祉といった、人の関わるより複雑な領域にもAIを実装している。ある市では、出欠状況やアンケート結果などからAIが不登校の兆候を検知するシステムを開発。また、人手不足で手が回りきらない"いじめ相談電話"に対して、NPO「ライフリンク」と共に相談ログからAIが回答を自動生成するソリューションを構築、寄与している。

上野山は学生時代から「世の中のほとんどの問題はコミュニケーション不全にある」という仮説を立てていた。

「引いた目線で見ると、CS業務は『誰かがクレームを入れて、その人と面識もない人が謝る』ということを無限に繰り返しているし、匿名の短文投稿ソーシャルメディアではそのシステムが存在することでみんながいがみ合っている。これはどこかがおかしい。そう考えると、実は今あるほとんどのソフトウェアの形は歪(いびつ)で間違っているのかもしれない。

AIを人と人の間に上手く介在させることで、人間の感情をきれいに収束させたり、旧来の問題を一瞬で解決したりできる可能性が大いにあるはず。未だに解けてない課題も近未来の技術なら解けるかもしれない。であれば、私たちは近未来のソフトウェアを作ろうと考えたんです」

上野山はかつて、現・ソノリタ共同創業者の柏木彩から「あなたたちは、テクノロジーによって社会や人間がどう変わるのか、つまり、ずっと"人"の話をしている」と指摘されたことを述懐する。

「どうして、僕らがインターネットやAIを面白いと思っていたか。それは非連続に社会や人の形を変えうる技術だから面白い、という当たり前のことにだいぶ後から気づいたんです」

「3層の循環モデル」というPKSHAの強み

PKSHAが幅広い領域でソリューションを提供できている背景には、3つのレイヤーに分かれた自社事業の循環構造がある。樹木のメタファーでいうと、根っこにあたる「レイヤー0」は基礎技術の研究部門だ。例えば、東北大学と「説得対話技術」を共同研究するなど、国内外の最先端の知見を探求するR&Dの役割を担っている。

PKSHAの幅広い事業領域を表す樹木のメタファー。
PKSHAの幅広い事業領域を表す樹木のメタファー。

幹にあたるのが、「レイヤー1」のソリューション事業。創業当初からの事業で、個別企業の特定の課題に対し、AIをカスタマイズして提供する。

そして、葉や花にあたるのが「レイヤー2」のAI SaaS事業だ。ソリューション事業で培った知見を汎用化し、チャットボットやボイスボット、AIヘルプデスクといったプロダクトとして展開している。

PKSHAの強みは、この3つの階層が循環するモデルにある。最先端の研究技術(レイヤー0)をビジネスの現場(レイヤー1)で試し、そこで出来上がったソリューションをプロダクト(レイヤー2)として展開。そして、プロダクト側で集まった無数のデータをさらなる基礎研究(レイヤー0)で活用していく。

24年に同社が支援したみずほ銀行の次世代コンタクトセンターシステム構築も、生成AIを使ったカスタマイズに加えて勤務シフトの最適化、SaaS実装への技術的アドバイスまで、総合型のプロジェクトとして推進した。

このモデルは、同社が自らの事業内容を「アルゴリズムライセンス事業」と称する点にも表れている。SIerのような単なるシステム開発の受注とは異なり、開発したアルゴリズムそのものをライセンスとして提供し、それが回った分だけ月額で対価を得る。この仕組みがSaaS事業への展開、他業種へのソリューションやプロダクトの水平展開を可能にし、このサイクルを回し続けることが、PKSHAの比肩なき競争力となっている。

AIが溶かす、旧来システムという"硬いコンクリート"

PKSHA Technology ファウンダー兼CEO 上野山勝也
PKSHA Technology 代表取締役 上野山勝也

PKSHAが成長を続ける今、上野山は自身を動かす熱源を次のように話す。

「創業期のコアとなっていたのは好奇心と想像力でした。しかし、現在は他者貢献の比率が上がっています。結局、自分の効用を最大化しようとしても、自分だけでは最大化できないからです。自分の幸福を求めるのであれば、他者貢献しないと自分が幸福にはならないという構図がある。殻に閉じこもるのではなく、他者に働きかけることで起こる"共進化"が必要なのです。

そもそも法律や人事など、あらゆる社会システムも、本来は人が協調動作するために作られた仕組みのはず。しかし、今はそれらが硬いコンクリートのように硬直・形骸化して、逆に人を摩耗させています。コネクティブAIを実現することで、この硬いコンクリートを溶かして、よりパーソナライズされた"暖かい、新しいシステム"に変えられる可能性が高いと考えています」

人間という言葉は「人の間」と書く。上野山が目指すのは、そんな人と人との"間"をAIがつなぐことで"共進化"していく社会だ。PKSHAは、人間をエンパワーするような動的なAIシステムの実現にひた走っている。

「ソフトウェアというものには、必然的に作る人の意思が宿ります。人間をマニピュレートするAIだって、開発者が作ろうと思えば作れてしまう。だからこそ、未来のソフトウェアの"形"を問うこと、そしてそれを作る人の"意思"が重要なんです。

僕としては、今後は空間や建築といったリアルな領域も手がけたいですし、本当はトイ(玩具)もやってみたい。子どもがAIデバイスを組み込んだぬいぐるみで遊んでいると、その時の良い表情が親に送られてきたりする。そんなふうに、AIを介することで人と人のつながり方をより良い形に変えていくことにこそ、一番の意味がある。その先にはきっと、より人間らしい、これまで想像もできなかったような世界を作れる可能性があると思うんです」


うえのやま・かつや◎PKSHA Technology株式会社ファウンダー兼CEO。未来のソフトウエアの研究開発と社会実装をライフワークとし、人と共進化/対話をする多様なAI・AIエージェントを創業以来累計4400社以上に導入。 ボストン コンサルティング グループ、グリー・インターナショナルを経て、東京大学松尾研究室にて博士(機械学習)取得後、2012年PKSHA Technologyを創業。 内閣官房デジタル市場競争会議構成員、内閣官房デジタル行財政改革会議構成員、デジタル庁参与等の公務に従事し、社会におけるAI/ソフトウエアの在り方を検討。2020年、世界経済フォーラム(ダボス会議)の「ヤング・グローバル・リーダーズYGL2020」の一人に選出。

PKSHA Technology
本社/東京都文京区本郷 2-35-10 本郷瀬川ビル 5F
URL/https://www.pkshatech.com/
従業員/1001名(2025年10月時点)

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