建設費1550億円のジョージ・ルーカス美術館、2026年9月22日にロサンゼルスで開館へ

「Lucas Museum of Narrative Art」(ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティブ・アート)。Photo by Eric Thayer/Los Angeles Times via Getty Images

ルーカスは当初、2013年にサンフランシスコでの美術館構想を提案したが、同市のPresidio of San Francisco公園を管轄するPresidio Trustに最終的に退けられたとされる。次に、シカゴを拠点とするAriel InvestmentsのCEOである妻メロディ・ホブソンの助力を得て候補地をシカゴに定めたものの、保存団体Friends of the Parksが法廷で争ったため、この計画も断念した。

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シカゴ案を白紙に戻した後、ホブソンはこの美術館プロジェクトを続ける価値があるかルーカスに尋ねたとThe Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)は報じている。これに対しルーカスは「私は生きているうちにこの美術館を建てるよ!」と答えたという。

最終的に2017年にロサンゼルスに落ち着き、2018年に着工したが、建設はCOVID-19パンデミックによる工事中断やサプライチェーン問題の長引く影響など、度重なる遅延に見舞われた。ホブソンは同紙によれば、当時のロサンゼルス市長エリック・ガルセッティに働きかけ、周辺に低所得者層の生徒が通う学校が18校ある地域社会にとってのプラスだと位置づけることで、ロサンゼルスでの立地確保にも貢献した。

ガルセッティは2017年にLos Angeles Timesへ、建設では数万件の雇用、開館後も1000件超の恒常的な雇用を生み出す見込みだと述べ、これは「控えめな数字だ」とも語っている。「世界中から人々が訪れて、オリジナルのダース・ベイダーのマスクやノーマン・ロックウェルの絵画を見るのです」とガルセッティは述べた。

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フォーブスの推計によれば、ルーカスの資産は54億ドル(約8340億円)で、世界で759番目に裕福な人物である。「スター・ウォーズ」シリーズや、彼が監督・製作した多数の作品で名声を得たルーカスは、2012年に自身の制作会社ルーカスフィルムをディズニーへ現金と株式の計41億ドル(約6334億5000万円)で売却した。彼は2025年のフォーブス「世界で最も裕福なセレブ」リストで2位となり、首位は僅差で映画監督スティーブン・スピルバーグであった。なおルーカスは2024年版の同リストではトップだった。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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