暮らし

2025.11.18 08:15

クマ出没の陰で増える「小さな侵入者」 屋根裏に静かに潜む害獣たち

gettyimages/ jbunny

害獣がもたらす三重のリスク

害獣の被害は、衛生面・構造面・精神面の三方向におよぶ。糞尿は細菌の温床となり、悪臭やカビの原因になるほか、乾燥した排泄物が空気中に舞えばアレルギーや呼吸器症状を引き起こすおそれもある。屋根裏や壁内で糞尿が溜まれば、木材や断熱材が腐食し、天井の汚れや電気配線の損傷につながる。

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また、夜中の物音や臭気によって眠れなくなる、常に何かに見張られているような感覚に陥るなど、生活の安心そのものを揺るがす精神的負担も大きい。

半数が「自力で対処」

今回の調査によると、被害にあった人の多くはまず自分や家族で対処を試みているようだ。その背景には「費用を抑えるため」「どこに相談すべきかわからない」という理由がある。

一方で、専門業者に依頼した人も一定数おり、駆除実績や対応の早さを重視して選ぶ傾向が見られた。業者への満足度は高いものの、「害獣が再発してしまった」「追加費用がかかった」「説明が不十分だった」といった不満も散見され、費用面や効果の持続性への不安が残る。

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住まいを「守る」意識が広がる

被害後の対策として多かったのは、ゴミの管理や家屋の隙間の封鎖、忌避剤の設置などだった。日常的なメンテナンスとして屋根裏や軒下を点検したり、庭木を整える人も増えている。一時的な駆除ではなく、暮らし全体の衛生管理の一環として害獣対策を捉える動きが広がっている。

小さな害獣の侵入は、気づかぬうちに建物を傷め、生活の安心を奪っていく。その被害は、衛生・経済・心理のすべてに影響する社会的な問題である。早期に気づくこと、専門的に対処すること、そして日常的に予防すること。この3つを意識することで、被害の連鎖を断ち切ることができるはずだ。都市化や住宅の老朽化が進むなか、「家の中のリスク」への備えが、今後ますます問われるだろう。

プレスリリース

文=福島はるみ

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