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2025.11.12 14:30

米EVリビアンの株価が今週、18%急騰した理由

Shutterstock.com

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EVメーカーであるリビアンの株価が今週は18%超上昇し、直近の低迷から反発した。自動車メーカーの同社が四半期決算でウォール街の予想を上回ったことに加え、創業者でCEOのロバート・ジョセフ・スカリンジに最大46億ドル(約7090億円)相当となり得る報酬パッケージが発表されたことが背景にある。

米国時間11月11日にリビアンの株価は9.6%高の17.99ドルとなり、先週の終値15.23ドルからは18.1%の上昇、11月4日に付けた過去52週間の安値12.39ドルからは45%の反発となった。

FactSetによれば、同社が第3四半期の売上高15億6000万ドル(約2404億円)、1株当たり損失0.65ドルを発表し、これはアナリスト予想の14億9000万ドル(約2297億円)および1株当たり損失0.72ドルを上回っていたため、米国時間11月5日にリビアンの株価は23%超急騰した。

同社は、独フォルクスワーゲンとの合弁事業に関連するソフトウェアおよびサービスで1億6700万ドル(約257億円)の粗利益押し上げ効果があったと説明した。フォルクスワーゲンは昨年、次世代EVソフトウェアを供給する目的で、このEVスタートアップに58億ドル(約8939億5000万円)超を投資すると発表している。

リビアンは米国時間11月7日、スカリンジの基本給を200万ドル(約3億1000万円)に倍増するとともに、ほぼ400万株のリビアン株を保有する彼に対し、最大3650万株を追加取得できるオプションを付与する内容の報酬パッケージを開示した。

そのうち約2200万株は、株価140ドルへの到達を含む11の株価マイルストーンの達成が条件となるロック付きであり、リビアンは株主に1530億ドル(約23兆5820億円)の価値創出が見込めると述べた。

バークレイズのアナリスト、ダン・レヴィは米国時間11月10日、この報酬パッケージはリビアンにとって「前向きな展開」だと記した。以前のスカリンジ相手の契約では株価295ドル(約4万5500円)という高い達成条件が課されていたためである。

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翻訳=酒匂寛

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