キャリア・教育

2025.11.16 12:00

仕事で生き残るためにAI講座を受けて「学んだ」これからも大事なこと

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自分の領域で小さく始めるとよい。たとえば、執筆や編集に携わる人向けのCopy.ai、リスク分析を行う金融サービス従事者向けのZestAIといった、同業の専門家がすでに使っているAIツールを試してみる。何でもかんでもAIに任せないことだ。まずは、長いメールの要約や、会議アジェンダの初稿作成といった単一のタスクから始めるとよい。試行を重ねるうちに、AIにできることへの理解が深まっていく。

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思考を鈍らせず、深めるためにAIを使う

AIの使い方を学ぶのは、単なる技術の問題ではない。肝心なのは判断だ。目標は、反復的な作業をAIに任せ、人間にしかできない仕事──批判的思考、協働、複雑な社会的状況の舵取り──に集中できるようにすることにある。

私はChatGPTに、過去20年の民間資金による大学修了支援の取り組みの要約を求めた。すると、私自身が主導したものを含め、多くの取り組みを正確に挙げた。しかし、要約を読み進めるうちに、欠けているものの多さに気づいた。AIは事実を拾い上げることはできるが、その仕事をかたち作った人間関係、緊張関係、教訓までは捉えきれない。情報を処理することはできても、実体験から生まれる意味を再現することはできないのだ。

継続学習こそが新たな雇用保障である

将来の職業を予測することは不可能だが、ひとつ明らかなことがある。スキルの半減期は短くなっている。世界経済フォーラム(World Economic Forum)の最近の『Future of Jobs』レポートによれば、今日重要とされるスキルのほぼ40%が2030年までに変化するとされる。今や雇用可能性を保つとは、生涯学習者であり続けることを意味する。

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AIリテラシーは、一度身につければ終わりのスキルではない。実践である。定期的にスキルを更新することで、時代に適応し、新たな機会に開かれた状態を保てる。これからの仕事は、AIに取って代わられることでも、AIと競い合うことでもない。自分固有の人間的スキルをAIと並走させて使えるよう、すばやく学ぶことにかかっているのだ。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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