また、アイドルが生み出すコンテンツに対する評価軸も、実力重視である。「楽曲のクオリティ」を重要と回答した層が合計81%、「ダンスパフォーマンス」が合計78%となり、アイドルの「本質的な実力」こそが魅力を感じる源泉であるようだ。この「本質」の追求の背景には、アイドルがZ世代にとって「自己肯定感を高めてくれる」精神的な支柱となっていることがある。「夢や希望を歌い、自己肯定感を高めてくれる歌詞」に心を動かされる層が44%に達しており、単なる恋愛ソングよりも、自己成長を促すメッセージを求めていることがわかる。


Z世代の推し活は、「金」よりも「拡散」という、デジタルネイティブならではの行動様式を確立している。応援活動は、「無料動画の視聴・コメント」や「ストリーミング再生」、「SNSでのシェア」が主流であり、金銭的な負担をかけずに推しのコンテンツ価値と知名度を向上させることに注力する傾向が強い。月々の推し活費用も60%の人が「3000円未満」と回答しており、「お金をかける=愛」という旧来の図式は、Z世代においては当てはまらない。


こうしたZ世代の推し活の実態を把握していないと、企業広告で人気アイドルとコラボした時の成否に直結する。Z世代への訴求を成功させるには、アイドルと商品・企業が「アイドルの個性やコンセプトが、商品の世界観と完全にマッチしている時」ということが重要であり、それがブレていると成功にはつながらない。Z世代は、企業が自分たちの「推し活」文化を誠実に扱っているか否かを、極めて厳格に見抜いているのだ。
出典元:Fiom「Z世代のアイドル文化についての意識調査」より


