さらに、スタートアップが生まれる「兆候・機運」についても、58.4%の自治体が「ない」と回答しており、地方における起業の土壌は未成熟であることが示されている。特に注目すべきは、スタートアップの兆候について、人口50万人以上の自治体では100%が「ある」と回答したこと。これは、起業活動やその機運が都心部に集中する傾向の強さを裏付けている。

自治体が抱える人口減少や地域経済の停滞といった根深い課題を解決するためには、既存産業の維持だけでなく、革新的なスタートアップを全国で育む仕組みが必要不可欠だ。現状では、スタートアップの恩恵は都心部に留まり、地方にはその兆候すらないという二極化が進んでいる。この状況を打破し、地方でも新しい企業が次々と生まれる「起業の土壌」を全国で築けるかが今後の地域活性化や人口減少対策の成否を分ける鍵となるだろう。自治体は、単なる支援策の推進に留まらず、外部のノウハウを活用し、地域全体で起業家を育てる戦略的かつ実効性の高い仕組みへと変革することが強く求められている。
出典:ツクリエ「起業支援白書 2025」より


