9位:ボブ・マーリー(約1300万ドル[約20億円])
死亡日:1981年5月11日(享年36)|死因:がん
ラスベガスのマンダレイ・ベイでは今年6月、週29回のライブ公演を行うショー「Bob Marley Hope Road」が開幕した。2018年にマーリーの出版カタログの一部を取得したプライマリー・ウェイブ(Primary Wave)が投資家として参加しており、今後数年で遺産管理団体に数百万ドルの利益をもたらす見込みだ。マーリーのマスター音源の大半はユニバーサル・ミュージック・グループが保有しているが、同団体はその名や肖像を利用して、オーディオ機器、コーヒー、香水、クッション、トートバッグ、ポスター、そしてもちろん大麻といった多彩な商品展開を行っている。
10位:ジョン・レノン(約1200万ドル[約18億5000万円])
死亡日:1980年12月8日(享年40)|死因:殺人
11月にHBOで放送予定の新作ドキュメンタリーは、1972年ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン公演に焦点を当てている。ビートルズ脱退後にジョン・レノンがヨーコ・オノとともに行った唯一の単独コンサートだ。この作品が他の追悼プロジェクトと同様に成功すれば、レノンのソロ曲のストリーミング再生数を押し上げる可能性が高い。これらの楽曲の権利は今もヨーコ・オノが保有している。ビートルズのカタログは現在ソニーが所有し、ラスベガスのシルク・ドゥ・ソレイユ公演は2024年に終了したものの、ビートルズの元メンバーやその遺産管理団体は、現在もザ・ビートルズの各メンバーは氏名・肖像・NILライセンス(シルエット・似顔絵・声の特徴・サインなど)利用による収益として年間ほぼ600万ドル(約9億2000万円)を受け取っている。
11位:プリンス(約1100万ドル[約16億9000万円])
死亡日:2016年4月21日(享年57)|死因:オーバードーズ
まもなく死後10年を迎える今も、プリンスが生前に貫いた「キャリアとイメージの完全なコントロール」という姿勢は、遺産管理団体の姿勢に色濃く反映されている。アカデミー賞受賞監督エズラ・エデルマンがネットフリックス向けに5年をかけて制作した9時間のドキュメンタリー『The Purple One』は、未だ公開の見通しが立っていない。プリンスが遺言を残さずに亡くなったため、家族や弁護士は1億5600万ドル(約240億円)に及ぶ資産の管理権をめぐって長年争いを続けており、昨年夏にも新たな訴訟が起こされた。
12位:アーノルド・パーマー(約1100万ドル[約16億9000万円])
死亡日:2016年9月25日(享年87)|死因:心疾患
アイスティーとレモネードを組み合わせた「アーノルド・パーマー」ブランドの飲料は、アリゾナ・ビバレッジ社との提携により販売されており、過去2年間でやや売上が落ちたものの、依然としてパーマーの遺産管理団体の重要な収益源となっている。家族は、パーマーが育ち、ゴルフを始めた地であるペンシルベニア州のラトローブ・カントリークラブと、フロリダ州のベイヒル・クラブを所有している。
13位:コービー・ブライアント(約1000万ドル[約15億4000万円])
死亡日:2020年1月26日(享年41)|死因:ヘリコプター墜落
ナイキの最高財務責任者(CFO)マット・フレンドによると、ブライアントのパフォーマンスシューズの売上はこの1年で約4倍に跳ね上がったという。彼の人気は悲劇的な死を経てもなお高まり続けている。2022年、ナイキはブライアントの遺族と長期契約を締結し、2025年には12種類超の新作シューズとアパレルを展開する予定だ。


