テクノロジー活用の音楽制作─社会で実装する力も
同大音楽コースでは「音楽を創り」ながら理論も学べることを特徴として押し出している。さらに同大によれば、クラシック音楽の演奏や伝統的な器楽教育を目的とせず、DTMによる音楽制作を軸としながら、テクノロジーを活用した音楽制作の手法を学ばせるという。作曲、サウンドデザイン、音楽理論、プロデュースなど、現代の音楽制作を体系的に学び、基礎から実践、そして「社会とのつながり」へと進化していく4ステップ構成のオンラインカリキュラムが展開される予定だ。将来、卒業生によって、「学んだことの社会実装」がどこまで実現されるかは興味深いところだ。
授業はすべてオンライン完結だ。学生は自分のペースで教材を視聴し、制作、クラウド上で成果を共有する。講師や学生同士がフィードバックを重ねながら学ぶ。
講師には現役のアーティストやプロデューサーが多数参加の予定だ。さらに、教養科目では2025年度より韓国・グローバルサイバー大学と連携した身体表現(ダンス)に関する科目も開講されていて、アジア発のエンターテインメント教育をオンラインで体感できるという。
同大によれば、「音楽を専門家のものに閉じず、年齢や職業、これまでの経験を問わず、音楽づくりを始めたいすべての人に開かれた学びを目指したい」とのこと。場所や時間に縛られず、オンライン上で創作・発表・交流を完結させるデザインだ。
「通信制の音大」は、新しい時代の「音大革命」たり得るのか。開設を目前とした2025年度に開催した音楽コースの学生募集イベントでは、11月現在で申込総数約3300件を獲得しているという。


