ふんどしをリスペクト
――ところでAKAPANには日本のふんどしへのリスペクトが込められているそうですね。
小澤:そもそもブランド名の「AKAPAN」は、「赤ふん」から着想を得ています。ロゴの真ん中に地球があって、それを取り囲んでるのが赤いふんどし。赤ふんが地球を守る、救うという意味なんです。日本古来、赤いふんどしは魔除けや、神事の際に身につける文化があったそうです。そんな文化にリスペクトを込めて、ブランド名にさせていただきました。
――たとえば西郷隆盛役を演じた大河ドラマ『篤姫』(08年)でもふんどしを締めていましたよね。
小澤:ふんどし締めたことあります? ないかあ。あれは締めた者にしか分からない良さがありましてね……。要するにシンプルなものじゃないですか。紐があって、こう、布があるだけのものですから。だから、その布キレが、紐の結び方によって締まり方が変わるわけですよ。
もちろん、ゆるーくやれば「ゆるふん」(と、フニャッとした言い方で)。キュッと締めて、後ろからグッと持ち上げて前に垂らす。ギュッとやると、なんていうのかな、ちょっと軽くTバックみたいになるんですよね、軽く食い込む。前をちゃんとホールドしてくれるので、そういう意味で、すごく締まる。あの安定感って他にはないですよ。
――締めてみると、新しい世界が広がりそうですね。
小澤:そう、それは普段なかなか身につけない「真っ赤」なものを、しかもパンツとして履くことで「非日常感」を楽しむってことなのかもしれない。
「きっと今日は昨日の明日じゃない」っていう、僕の好きな言葉がありまして。明日なんてどうなるか誰にもわかんないじゃないですか。だから、今日の一瞬一瞬、今というものを大切にして生きたいって思うんです。赤パンだから「勝負の日」に履くんじゃなくて、毎日を勝負の日にしていこうと思って15年以上毎日赤パンを履いてきました。
「SEIZE THE DAY」。今をつかめっていう言葉をAKAPANブランドのロゴに入れてますけど、まさに毎日を特別な一日として過ごせたらいいな、そんな思いを込めたところもあるんですよ。


