経営・戦略

2025.11.11 09:00

アパレル小売を困惑させるZ世代のファッショントレンド

Shutterstock.com

Z世代はなかなかの倹約家でもある。PwCの調査によると、Z世代は今年のホリデーシーズンに消費を昨年より25%ほど抑える予定で、お買い得を狙っている。Z世代は古着屋で買い物をすることが多く、小売店と直接競合する強力な新たな存在として古着屋は急増している。Z世代が買い物をするとき、彼らはお金以上の価値を得たと感じたいのだ。

advertisement

これだけでは業界へのプレッシャーが十分でないかのように、倫理や持続可能性に関するあらゆる脅威が潜んでいる。例えば、こうした要素に注意を向けている若い消費者がとある小売ブランドが年季契約労働者から搾取している工場を抱えていると耳にした場合、そうしたブランドは不意打ちを喰らう。

Z世代は評価が低下したブランドから単に離れるだけでなく、SNSを使って世界中にそのことを知らしめるだろう。

ファッション小売にとって、適切な商品を適切な価格で提供するだけではもう十分ではない。Z世代を相手に顧客ロイヤリティを獲得しなければならず、しかもそれはもろい。米シラキュース大学の研究機関Dynamic Sustainability Lab(ダイナミック・サステナビリティ・ラボ)のレポートによると、Z世代の消費者の81%が「ブランドの行動や全体的な評判に基づいて商品購入の判断を変えたことがある」という。

advertisement

ひとつ確かなことは、Z世代を理解するのは難しいが、彼らは本物の消費者であり、チャンスを与えれば関心を示してくれるということだ。業界がファッションについて口を出せる世代ではなく、関わり、理解し、サービスを提供する世代になることは明らかだ。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事