KPMGの貿易・関税部門でグローバル慣行担当の責任者を務めるアンドルー・シシリアーノはフォーブスの取材に、たとえば消費者向け製品は種類が多岐にわたり、個別の関税を適用するのがより難しくなるので、その多くは関税による値上げの一時的軽減という恩恵にあずかりやすいかもしれないとの見方を示した。
消費者は関税分の払い戻しを受けられるのか
消費者は関税による値上がり分の払い戻しを受けられる可能性がある。国際貿易を専門とする弁護士のロバート・シャピロはフォーブスの取材に、トランプ関税が違法と判断され、輸入企業がすでに支払った関税の払い戻しを受けることになれば、消費者は関税を理由に値上げした企業に対して法的措置を講じる根拠を得る可能性があると述べた。
シャピロによると、関税のために値上げされた分の差額を取り戻すため、消費者が集団訴訟を起こすことが見込まれる。また、再導入された関税によって原材料費が増えた企業も、提訴に踏み切る可能性があるという。
シャピロは「『関税分を反映して値上げします』という通知は数多く出された」と述べ、そうした通知は今後の訴訟や交渉で証拠になり得ると説明した。消費者側が集団訴訟を起こした場合、関税が理由で価格を引き上げることを示す社内のやり取りを入手すれば、訴訟を有利に進めやすくなる可能性があるとも解説した。
もっとも、こうした訴訟がどのように展開するかは現時点で読めず、いずれにせよ最終的な決着までにはかなり長い時間を要すると予想される。集団訴訟は結果が出るまでに数年かかることが多く、消費者への払い戻しが行われることになった場合も、やはり長いプロセスになる可能性が高い。貿易専門家らによると、払い戻しがどのように実施されるのか、現時点ではっきりしていることはほとんどない。


