トップアスリートの取組事例・考え方
徹底した食事・栄養管理で知られる、テニスの元世界ランキング1位(通算在位歴代1位)のジョコビッチ選手も、大会中には一切のアルコールを飲まないとしつつも、「赤ワインは飲む。アルコール飲料とは思っていない、ある種の治療薬・聖なる飲み物だと思っている」(『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(2015年、三五館刊)より)と公言しており、トップアスリートにおいても、どこかでバランスを取っていることが伺えます。ジョコビッチ選手については、体調不良の原因究明に向けて長年試行錯誤しつつ、遅延性アレルギー血液検査(症状がすぐに出ない、疲労・肌荒れ等の要因になる「隠れアレルギー」を特定する検査)を経て、グルテンをカットして以降、パフォーマンス向上につながったとしています。
試しに、私も遅延性アレルギー血液検査を実施してみたところ、「卵白と大麦」、が上位2項目にあがってきて衝撃を受けつつ、卵白は好きが高じて過去にアレルギーが出たことがあること、大麦についてもビールの過剰飲酒による影響であろうこと、から納得感はありました。
筆者の「飲酒習慣」は?
筆者の飲酒習慣としては、過去数年間、ほぼ毎日欠かさず、ジャンル問わず1~4本ほどの昼酌・晩酌(在宅及び一人外食。友人等との飲食時にはより多量)を、あたかも「筋トレ」であるかのように続けています。健康によいこととしては趣味のテニスを週平均6〜8時間ほどしているのですが、テニスと飲酒がほぼセットになっているので、プラスマイナスでよいのかどうかよく分からない生活を送っています。好きが高じて唎酒師(日本酒)の資格も取りましたが、人様へ日本酒の蘊蓄を話すこともなく、もっぱら飲む専門職をしております。
飲まないタイミングとしては、テニスの試合前、年一回の健康診断・人間ドックの直前の24〜48時間はできる限り飲まない、という絵に描いたような付け焼き刃的な対応でごまかしてきました。
今回、前述の遅延性アレルギー検査結果を踏まえ、また、テニスの団体戦前で個人戦以上に自身のコンディションへ配慮する必要があったので、「友人や業務上の会食は楽しめるかな」、「いつまで続けられるかな」、などの不安は深く考えずに、思い付きで断酒生活に突入しました。結果、わずか一週間でも多くの気付きと変化を得ることができました。


