シャツは自宅洗い派か、それともクリーニング派か。そんな問いに、いま多くの人が「できれば自宅で済ませたい」と答えるかもしれない。
株式会社ナビットが全国の20代から80代の男女1000人を対象に行った「クリーニングに関する意識調査」によると、「積極的にクリーニング店を利用したい」と答えた人は全体の約3割にとどまったことがわかった。
【調査概要】
調査期間:2025年8月
調査機関:株式会社ナビット
調査対象:20代~80代の男女
有効回答数:1000人
調査方法:Web
クリーニングを常用しない人が多数
調査の結果、クリーニングの利用頻度は「半年に1回」がもっとも多く、次いで「1年に1回」「2~3か月に1回」と続いた。物価上昇や時短志向の高まりを背景に、クリーニングは「必要なときにだけ頼る手段」として選ばれ始めているようだ。

また、クリーニングについて「積極的に利用したい」と答えた人は全体の約3割、「思わない」と答えた人が7割を超えた。

かつてのように「週末にまとめて出す」スタイルは影を潜めつつある。多くの人にとってクリーニングは、「季節の切り替え時」「冠婚葬祭前後」など、限定的なイベントと結びついた行為になっているようだ。
自宅で洗えない服だけクリーニング
クリーニングに出す品目としてもっとも多かったのは「コート」、次いで「ネクタイ」「スーツ・背広」だった。いずれも型崩れや縮みが気になる素材で、「自宅で洗濯できないため」という回答が最多。

家庭で扱えるものは自分で洗い、難しい素材だけを専門家(クリーニング)に任せる——そんなオプションとしての利用が主流になりつつある。
※図表は原文ママ
不満の上位は「価格」と「利便性」
自由回答では、クリーニングは「価格が高い」「受け取りに時間がかかる」「他人の衣類と一緒に洗われるのが気になる」など、コストと利便性に関する不満が多かった。ほかにも「ポイントの有効期限が短い」「服の紛失が不安」といった声もあり、信頼面での課題も見られた。
家庭用洗濯機の性能の向上やホームクリーニング剤の普及が進むなか、「自宅で落とせる汚れにお金を払う必要はない」という感覚が広がっているのかもしれない。
ノーアイロン需要が後押しする「自宅ケア派」
自宅ケア派が増えたのは、節約だけが理由ではない。「ノーアイロンシャツ」や「洗えるスーツ」など、スペシャルなケアが不要な衣類が支持を集めているのもクリーニングに頼らない原因のひとつだろう。アイロンがけの面倒さは、服を選ぶ際にも大きく影響している。
「ドライクリーニング=高級」「家庭洗濯=節約」という時代は過ぎた。いまは、素材や目的に合わせて「どちらを選ぶか」を自分で判断する時代となったようだ。スーツやコートなど長持ちさせたい服は専門店へ、日常着は家庭で。そんな使い分けの感覚が広がるいま、クリーニングは生活のアップデートを支える選択肢のひとつへと変わりつつある。



