実際の姿より受け止めが重要な理由
研究から得られたかなり示唆に富む洞察は、その人の関係に対する不満を最もよく予測したのはパートナーのサイコパス的な特徴が実際にどの程度かということではなかったということだ。サイコパス的な特徴をどうみるかが最大の予測因子だった。
簡単に言うと、恋愛関係は客観的に自分がどう見えるかとはあまり関係がないかもしれないということだ。私たちが人生でどれだけ善行や悪行を行ったかは愛に関しては無意味だ。それよりも重要なのは、私たちがその時々にパートナーを主観的にどう見ているかということだ。
この結果を実感するのに、あなたが正真正銘のサイコパスである必要はない。たいていの場合、要するに次のようなことなのだ。あなたはパートナーに親切にし気配りができたか、それとも相手を閉め出してしまったか。あなたは隠し事をせず正直だったか、それとも一部の事実を隠したか。
つまり、もしあなたのパートナーが何らかの形で人を操っているとか、感情面でつれないと考える理由があなたの中にあれば、パートナーにとって関係は苦しいものになる。これは、あなたの意図が客観的に良いものであっても同様だ。人間の心はほとんどの場合、不明な部分を勝手に補足してしまい、恋愛のような感情的な場面では頼りにできない。
この意味で、受け止め方が本質的に現実なのだ。私たちは相手の客観的な資質や行動に反応することはほとんどなく、自分が心の中で描いている相手の姿に反応する。つまり、相手の信頼性や共感性を疑う理由があるとすぐに私たちは相手の親切な仕草さえも皮肉に受け止め始める。
人を巧みに操ったり、冷淡だったりする傾向が強い人は、自分がどう思われているかあまり意識していないことが多い。そのため、多くの人が知らないうちに、片方には自己防衛のように感じられる行動が、もう片方には完全な裏切りのように感じられることがある。


