フェアコンサルティングの採用情報をみる
世界20カ国/地域に36拠点を展開するグローバルコンサルファーム、フェアコンサルティング。71名の公認会計士・税理士を擁する同社では、財務・会計・税務に関する高い専門性を活かし、日本企業の海外拠点設立から現地でのビジネス支援、撤退までを一気通貫でサポートする。
特徴的なのは、その拡大が必ずしもトップダウンではなく、社員の意思によって生まれていることだ。
それぞれのプロフェッショナルが世界を舞台に活動しながら、「圧倒的な連帯感」を持って顧客の課題解決に当たる。そんな同社で描けるキャリアについて見ていこう。
会計士の知見を武器に、3カ国でキャリアを形成
2004年に開業したフェアコンサルティングは、「多くのお客様に喜んでいただけるサービスを提供する」を基本理念に掲げ、顧客のニーズに応えながらサービスの幅と拠点の拡大を続けてきた。その過程では社員が自ら手を挙げて海外拠点の立ち上げを担い、現地でのビジネス課題に寄り添うコンサルティングを展開している。
同社は「本人が納得する仕事に就くことが成果につながる」という考え方のもと、人事異動の際に本人の意思を重視している。ニュージーランド拠点でオセアニアを担当する藤原裕美も、自身が納得できるキャリアを歩んできた社員の一人だ。
藤原はワーキングホリデーでニュージーランドへ渡航したことをきっかけに移住を考え、会計学士号を取得。会計分野でキャリアを積むため、オーストラリアへ移り、2017年に設立したばかりのフェアコンサルティング・オーストラリアに入社した。
「スターティングメンバーでしたので、本当にゼロからのスタートでした。オーストラリアのコンプライアンスに沿って会計や税務の仕事をどう進めればいいかを調べながら、事業基盤の構築や新規顧客の開拓に取り組み、会社の基盤をつくる日々でしたね。もがきながらゼロをイチにしていく、貴重な経験ができたと思います」
2019年にはベトナム・ホーチミン拠点に責任者として異動する。ホーチミン拠点は30名弱のメンバーのうち、ほとんどが現地スタッフ。顧客である日本企業と現地スタッフの橋渡しを行うコーディネーターのような役割を担いながら、スタッフが活躍できる環境づくりに力を注いだ。
「成長過程にあるベトナムでは、コンプライアンスやインフラ整備も発展途上であり、法律などの運用が未成熟な部分もあります。現地スタッフがベトナム語で集める生の情報を把握し、随時お客様に提供することが求められました。日本とベトナムのビジネス習慣や文化の違いは大きく、現地スタッフの考え方を理解するのにも苦労しましたね」
そして2024年にはニュージーランド・オークランド拠点に移る。ニュージーランド拠点自体は2021年に設立されていたものの、顧客数はまだ少ない。現在は既存顧客のサポートに加え、新規顧客の開拓に注力中だ。
「まずは『フェアコンサルティング・ニュージーランド』という存在を認知してもらうために、現地の銀行や弁護士事務所など、プロフェッショナルとのネットワークをつくったり、日系企業との交流を深めたりすることを意識してきました。ニュージーランドにはまだまだ可能性があります。業務の幅を広げるためにも、まずは顧客数を増やしていきたいですね」

各国と日本企業の架け橋として多様なニーズに応える
藤原は自身の役割を「日本と海外の違いを理解し合うための架け橋」と表現する。進出先の国で文化やビジネス習慣の違いに直面する日本企業に対し、理解を促しスムーズにビジネスが進むよう、コンサルタントとして支援を行う。
実際にこれまでの3カ国は「それぞれ全く違う」と振り返る。国の大きさや保有する資源、国が力を入れる分野などが異なれば、日本企業に向いているビジネス領域も当然異なる。加えて、各国の状況も目まぐるしく変わっていくからこそ、変化に応じて柔軟に考えながら顧客に寄り添い、ニーズを捉えて対応する力が不可欠だ。
「コンサルタントとして、常に正しい最新情報を見極める必要があります。状況がドラマチックに変化することも多い中、日本企業の事業を発展させていくためのアイデアを出し続ける。それがこの仕事の面白さであり、一番の魅力だと思います」
グループ代表の伴仁は海外拠点で仕事をする醍醐味について、「お客様からの感謝をより実感しやすい」と語る。
「海外に駐在するお客様の多くは語学が堪能ですが、会計や法律、税務といった領域で細かいニュアンスを表現するのは難しく、日本語でやり取りしたい方も多いです。そうした部分を私たちがくみ取り、サービスを提供できるのは大きな強み。『お客様の役に立ち、ありがとうと言われたい』という思いで創業しましたが、今も変わらずお客様からの感謝がモチベーションになっています」
フェアコンサルティングは会計事務所とコンサルティング企業の両方の顔を持つ。財務・会計・税務という基盤があるからこそ、自然とコンサルティング領域に踏み込むことが可能だ。
「お客様のお金の動きや事業内容を日々身近で見ている分、相談していただきやすく、逆に、例えば売り上げが急に伸びた場合に生じる課題やコンプライアンス上の注意点など、こちらから提案することもできます。そうしたお客様の課題に応じて、海外進出や撤退の支援、M&Aアドバイザリーなど、提供するソリューションも拡充してきました」
その幅広さは現場で顧客と相対する藤原も実感するところだ。「お客様からの相談は本当に多様」だという。
「ご相談内容に対する現場の自由度はかなり高いと思います。社内にはさまざまなノウハウがありますし、たとえ提供サービス外のご相談だったとしても『こういうやり方ならできるのでは』と代替案を出せる。お客様のニーズと自分のやりたいことを組み合わせて、いろいろな挑戦ができる会社だと思います」
3カ月に一度の帰国を促し、社内イベントを行う理由

顧客からの多様な相談に応えられるのは、社員一人ひとりの専門性の高さに加えて、チーム力も大きい。伴は「世界中のメンバーがチームとして動けることが最大の特徴」と強調する。
グローバルファームの場合、一般的に海外案件は現地チームが担うことが多いが、同社では必要に応じて各国でチームを組む。実際にニュージーランド拠点を担う藤原も、日本をはじめさまざまな国で働く社員と連携しながら仕事を進めている。
「オセアニア各国にいる社員は合計6人ですが、オセアニアの案件を担当する日本側のスタッフは20数名います。日本以外にも、東南アジアやヨーロッパのメンバーと一緒にお客様をサポートする体制を取っていますので、他国のメンバーと連携する機会は多いですね」(藤原)
遠く離れた場所で活躍する社員同士の連帯を実現するために、フェアコンサルティングでは対面のコミュニケーションを重視する。原則として出社勤務とし、海外拠点のメンバーには3カ月に一度帰国期間を設ける徹底ぶりだ。
さらに帰国のタイミングに合わせ、忘年会や社員旅行などのイベントも実施する。業務外の会社の集まりが敬遠される風潮がある中、ましてやドライな関係性のイメージが強いプロフェッショナルファームとして、こうした社風は異色といえる。
「外資系大手会計ファームの場合は国ごとに別会社・別資本ですが、当社は全ての拠点が同じ会社の一部です。その特性を生かし、お客様の日本本社と海外拠点、双方の意見をしっかり聞きながらサービスを提供するには、社内のコミュニケーションが欠かせません。3カ月に一度、世界中から何十人もの社員に帰国してもらうのは相当のコストがかかりますが、それ以上に価値あることだと考えています」(伴)
業務を超えた会話を交わし、関係性を深める。その効果は藤原も実感するところだ。
「誰かに相談したいときに具体的な顔が思い浮かびますし、何より仕事以外の話もたくさんしているメンバーなので気軽なやり取りができるんです。普段の仕事にプラスに作用しているのを感じています」
フェアコンサルティングは「圧倒的な連帯感」をアイデンティティとして掲げる。専門性の高い社員がクロスボーダーでチームを組み、顧客への価値を提供する。その考え方に共感した人が集うからこそ、「『20カ国/地域、36拠点に直営事務所があり、日本人の専門家がきめ細かいサポートをする』強みが成立している」と伴は語る。
全ては本人次第。まだまだやれることは無限にある
日本本社と世界20カ国/地域、36拠点の両サイドから、日本企業の海外展開をサポートするフェアコンサルティング。在住場所に関係なくチームを組み、顧客を支援するからこそ、社員が描けるキャリアパスも多様だ。1カ国に腰を据える人、藤原のように一定期間で駐在先を変える人、ライフイベントの変化によって駐在が難しくなり、日本からリモートで海外案件を担当する人など、さまざまな道がある。
そして、「お客様に喜んでいただくためにできることは無限にある」と伴。新サービスや新規拠点を創出するチャンスはまだまだあり、実際に社員からの提案により、今後はケニア・ナイロビ拠点を新設予定だという。
すべては本人次第。だからこそ求める人材像として、伴は「共感・創造・連繋」をあげる。
「当社のポリシーや取り組みへの共感をベースに、お客様の課題に対して創造的な解決策を考える想像力を持ってほしいと思っています。そして、その実現を支えるのが連繋です。36拠点で離れて仕事をしている以上、チームワークは欠かせません。一人では成し遂げられないことを仲間と一緒にかなえたい人にとって、当社はとても良い環境だと思います」
進む道を、自らの意思で選ぶ。その一歩は孤独に見えても、決して一人ではない。世界中の仲間とともに挑み、顧客の喜びと自分のやりたいことをかなえる。グローバルコンサルファームらしいプロフェッショナリズムと、日本企業らしい社員同士の強いつながりを合わせ持つフェアコンサルティングには、そんな未来が広がっている。




