経営・戦略

2025.11.06 09:30

Nintendo Switch 2の販売ペースは「初代の2倍」、トランプ関税下でも予想を大きく上回る

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

任天堂は4月、Switch 2の販売価格が450ドルになると発表し、消費者の一部を驚かせた。この価格は、初代機の発売時価格に比べて50%高かったからだ。任天堂は4月2日にSwitch 2を正式発表したが、この日はトランプ大統領が「解放の日」を宣言し、ほぼすべての貿易相手国に対する大規模な関税政策を発表した日でもあった。そこには、任天堂がハードウェアを製造している中国やベトナムへの高関税も含まれていた。

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アナリストたちは、この高価格設定が関税を見越したものだと分析している。ドローネンは4月、Forbesの取材に対し、「関税は任天堂にとって最も脆弱な時期、すなわちSwitch 2のハードウェアサイクルの始まりであり、製造コストが最も高く利益率が最も薄い時期に直撃した」と述べた。また、ベトナムへの関税は、かつて中国依存から脱却するために移行した供給網に新たな圧力をかけると指摘した。

Switch 2が発表されてから数週間後、任天堂は「市場環境」を理由にアクセサリー価格を5ドルから10ドル(約770~約1540円)値上げすると発表したが、本体価格は450ドルに据え置いた。加えて8月には初代機の価格を299ドル(約4万6000円)から339ドル(約5万2000円)へ引き上げたが、「今後価格調整が必要となる場合もある」と述べたうえでSwitch 2の価格は据え置いた。

任天堂によると、初代Nintendo Switchは2004年発売のニンテンドーDSを抜いて、同社史上最も売れたゲーム機となる目前まで来ている。初代Nintendo Switchは発売から8年間で1億5401万台を販売し、ニンテンドーDSの販売台数である1億5402万台に肉薄しているという。また、初代Nintendo Switchは1億6000万台を販売したソニーのPlayStation 2を上回り、「史上最も売れた販売のゲーム機」の称号を獲得する可能性もある。

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forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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