実践力の評価方法は実技試験や実績
実践的な英語力を重視する人事担当者に、具体的な評価方法を聞いたところ、「プレゼンテーションなどの実技試験」が40.7%で最も多く、「職務経歴や実績」が36.6%、「試用期間中の実務におけるパフォーマンス」が33.3%と続いた。履歴書に書かれた資格スコアだけでは測れない、生きた英語力を評価する動きが広がっている。

また、英語力が従業員のキャリア(昇進・昇格、配属など)にどの程度影響するかを聞いたところ、「大きく影響する」(27.9%)、「ある程度影響する」(52.1%)と約8割が「影響する」と回答。英語力が採用時だけでなく、入社後のキャリア形成にも関わってくる実態が明らかになった。

変化の過渡期にある評価基準
調査から浮かび上がったのは、企業が求める英語力が「資格」から「実践力」へとシフトしている現実だ。ただし、実践力をどう評価するかについては企業によって方法が分かれており、評価基準が確立されているとは言い難い。
この過渡期において求職者ができることは、資格と実践力の両方を意識して準備することだろう。TOEICなどの資格で基礎力を証明しつつ、面接やプレゼンテーションの場で実際に英語を使ってコミュニケーションできる力を示す。企業が「実践力」を求めている以上、それを可視化する準備が、これまで以上に重要になってきている。
【調査概要】
調査期間:2025年10月2日~10月6日
調査方法:インターネット調査
調査対象:企業の人事担当者(20代~50代の男女)601名


