働き方

2025.11.07 08:15

キャリアよりプライベートを重視するZ世代の理想的な働き方とは

GettyImages

GettyImages

現代のZ世代(20〜28歳)にとって、仕事は自己実現やキャリアアップの場であると同時に、私生活を充実させるための手段という位置づけが明確になっている。ヒューマンホールディングスが実施した「Z世代の仕事観と自分らしさに関する調査2025」では、この「時間」を重視するZ世代の価値観を浮き彫りにした。

Z世代が仕事をする目的は「経済的な安定を得るため」や「安定した人生を送るため」が上位を占め、まずは経済的な安定を重視している。その上で、彼らが最も重要視するのが「ワークライフバランス」だ。彼らが考える「自分らしい働き方」の核は「ワークライフバランスを保つ」(18.1%)ことであり、「仕事とプライベートをきっちり分ける」(15.9%)という回答が多数派となっている。

Z世代が現在希望する働き方としては、「仕事よりもプライベートを重視」が60.9%と「キャリア・スキルアップ重視」よりも上回る結果となっており、仕事と私生活のバランスに関する意識に現れている。

これは、職場に導入してほしい働き方制度に対しても、「週休3日」が35.1%とダントツで、理想的な労働時間も、現実(40時間~45時間未満)よりも短い35時間~40時間未満を望む声が多かった。

ただ、仕事においてストレスを感じることとしては、「給与」と回答した人が26.7%と、現在の労働時間は給与に見合わないと考える人が4人に1人いるという結果だった。

Z世代の仕事観は、「生活の基盤となる安定した収入」と「私生活を充実させるための十分な時間」の獲得という、二つの堅実な軸で構成されている。企業がZ世代の優秀な人材を惹きつけ、定着させるためには、単に高給を提示するだけでなく、彼らが求める「時間」への配慮が不可欠だ。時間的なゆとりを確保できる柔軟な勤務体系の整備が、次世代のビジネス戦略における重要な鍵となるだろう。

出典:ヒューマンホールディングス「Z世代の仕事観と自分らしさに関する調査2025」より

文=飯島範久

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事