日本を代表するグラフィックデザイナーの原研哉は今回のインタビューのなかで、文化や観光資源を産業に接続するためには、千利休のように新たな価値をつくることができるプロデューサーの存在が不可欠だと話している。ともすると、外国人が気づいている日本文化の魅力を日本人のほうが見逃しているかもしれず、そうなると利益を得るのも外国資本になりかねないと指摘した。そういう意味でも、今後ますます日本発の文化起業家たちの活躍が重要になるだろう。
日本文化は常に誰かによって「発見された」歴史をもつ──というのは、前回のカルチャープレナー特集に登場してくれた文化庁長官の都倉俊一の言葉だ。明治時代には浮世絵がモネやゴッホら西洋の芸術家たちを感化し、戦後はマンガやアニメが世界を熱狂させたように、日本の文化は外からの再評価を経て、そのたびに国内経済や社会システムに新しい潮流をみ出してきた。
そして今また私たちは、自分たちの文化の力を「再発見」するタイミングに来ているのかもしれない。カルチャープレナーたちの挑戦が、混沌の時代を照らし、次なる日本経済を支える希望の光になるだろう。
CULTURE-PRENEURS 30 2025
中村壱太郎|歌舞伎俳優
林 士平|ミックスグリーン代表取締役社長
Miho Okawara|ネイルアーティスト/LaShade Founder
吉本英樹|TANGENT Founder
工藤桃子|MMA Inc. 代表取締役/一級建築士
平尾ダニエル甲斐|diorama オーナー
山本秀哉|Echoes プロデューサー
太田貴寛|KASSEN代表取締役
寒川裕人|現代美術家
大日方 伸|積彩 CEO/デザイナー
飯倉 竜 |J-CAT代表取締役
佐野文彦|建築家
青松洸司|Wrong 創業者兼CEO
前田哲郎|料理人
古賀崇洋|陶芸家
鷹鳥屋 明|中東コーディネーター
松井紀子|松井機業代表取締役
川良謙太|VOU/棒・TAKI/焚 オーナー
岩田真吾|三星グループ 代表
奥山純一|CACL代表取締役
前田雄亮|N’s1182 クリエイティブディレクター
サンドバーグ弘ウィリアム|Kiraku創業者・代表取締役CEO
栗俣力也|IP書店プロデューサー
木村ミサ|KAWAII LAB.総合プロデューサー
今西将之|今西酒造14代目蔵主
守屋貴行|Aww 代表取締役
広屋佑規|NO MORE CCO
中里唯馬|ファッションデザイナー
出村光世|Konel・知財図鑑 代表
松元由紀乃|Simply Native 代表
選出基準
選出にあたり、次のどれかに当てはまることを条件とする。
1.文化資産や地域資源を掘り起こし、新しい価値やエコシステムをつくろうとしている人たち
2.日本文化の価値を世界に伝えていくことができる新たなリーダーシップをもつ人たち
3.今、未来の新しい文化をつくろうとしている人たち評価ポイント
1.グローバルな活躍が期待できる
2.地域産業やコミュニティへの貢献
3.事業や取り組みが、社会問題の解決にもつながっている
4.持続可能性への配慮がある
5.商品がもつストーリーやつくり手への共感性を顧客に訴求できている


