経済分析レターのザ・コベッシ・レターによる分析によると、米国の膨れ上がる債務総額は10月に38兆ドル(約5865兆円)を突破し、この月だけで5000億ドル(約77兆1800億円)増加した。
暗号資産投資家で、プロフェッショナル・キャピタル・マネジメントのCEOを務めるアンソニー・ポンプリアーノはEメールでこう記した。
「これは恐ろしく、救いようのない状況だ。私にできる唯一のことは、自分がもつ経済的価値の一部を、壊れたシステムから切り離すことだ。国の債務が増えれば増えるほど、ビットコインも上昇する。この2つの動きが止まる気配はまったくない」。
ビットコイン価格は近年、米国の膨張する債務とともに上昇しており、今年は金相場と並んでディベースメント・トレードの一環として注目を集めている。
暗号資産調査会社コイン・ビューローの共同創業者で投資アナリストのニック・パックリンはEメールで次のように述べた。「長期的には、ビットコインや他のリスク資産に投資すべき理由は、依然として有効である」。
ビットコイン価格は10月初旬に12万6000ドルを突破したが、2024年の安値から2倍以上に上昇したこの勢いを維持できず、投資家が金や株式に資金を移すなかで下落した。FRBがさらなる利下げと金融緩和に向けて動いていることも背景にある。
パックリンは次のように付け加えた。「金融緩和は米国だけでなく世界中で進行しており、法定通貨の価値の希薄化は避けられない。とはいえ短期的には依然として高いボラティリティが市場を支配している。この市場で高レバレッジの取引を考えるトレーダーは、それを実行する前によく考えるべきだ」。


