人工知能(AI)と自動化が労働力全体を変えつつある時代においては、厳しい状況を乗り超えられるキャリアを選ぶことがこれまで以上に重要になる。最近の分析によると、人との関わりや判断を多く伴う仕事は自動化されるリスクが最も低い傾向にある。だからこそ、どの職務が最も耐性があるかを把握し、そうした職業に就くために何をすべきかを理解することが将来のキャリアを守ることにつながる。
AIが真似しづらいスキルを活用する5つの高収入の仕事と、そうした職業に就くための実行可能なステップを紹介しよう。
1. 人間の判断力と共感力を必要とする医療職
医師や看護師、セラピスト、カウンセラーなどの医療職はこれまで同様、最も自動化が難しい職業だ。これらの仕事には予測不可能な人間のニーズや感情の複雑さ、倫理的な意思決定を伴い、アルゴリズムがまだ追いついていない部分だ。
この分野に興味があるのなら、まず自分の強みにマッチする医療職を見つけることから始めよう。患者のケアへの理解を深めるために、臨床現場でボランティアやアルバイトをしてみるといい。患者をサポートしたり指導したりして対人スキルの基礎を築くこともお勧めしたい。また、正式な資格の取得を目指す一方で、感情的知性や文化背景が異なる人々と交流する能力、コミュニケーションスキルを磨くのも望ましい。これらはヘルスケアの採用担当者が高く評価する特性だ。
2. 実務経験で得られる専門性に依存する技能職
電気技師や配管工、HVAC(空調管理)技術者、工事監督者のような技能職に就いている人は手先の器用さと問題解決力を兼ね備えている。さまざまな環境での柔軟な手作業を機械が再現するのは難しい。教育機関の米国キャリア・インスティチュートによると、多くの技能職は自動化リスクがほぼゼロで、大幅な需要増が見込まれている。
技能職を検討しているなら、地域の見習い制度や技術資格を調べるといい。週末の体験や指導を通じて早めに実地経験を積むことを勧める。故障の診断力や批判的思考、対人サービスのスキルを磨くことに注力するといい。経験を積むにつれて、信頼性と技能の評判が高まる。これらは時給以上の長期的な価値を築く。



