北米

2025.11.04 13:00

ベッセント米財務長官、「米国経済の一部セクターは景気後退にある」と発言

Kevin Dietsch/Getty Images

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スコット・ベッセント米財務長官は2日、一部の経済セクターはすでに景気後退に陥っているか、またはそのリスクに直面していると述べ、すばやく利下げを実行しなかったとして連邦準備制度理事会(FRB)を非難した。この発言は、FRB理事のスティーブン・ミランがニューヨーク・タイムズのインタビューで、高金利が景気後退を引き起こす恐れがあると警告した翌日に行われたものだ。

ベッセントは2日に放送されたCNNの番組『ステート・オブ・ザ・ユニオン』でのインタビューで、経済は「移行期」にあるとの見解を示した。その中で彼は、パンデミックをきっかけに膨張した政府支出が高インフレの原因であり、トランプ政権はそれを削減していると主張した。

ベッセントはCNNキャスターであるジェイク・タッパーとの会話の中で、「一部のセクターは景気後退にある」としつつも、「我々の経済状況は健全だ」と述べ、こうした景気後退の原因はFRBにあるとした。

ベッセントはその例として住宅市場を挙げ、「もしFRBが住宅ローン金利を引き下げれば、住宅市場の景気後退は終わらせることができる」と強調した。

現在、政府閉鎖の影響で労働統計局はデータの収集・公表を停止しており、経済の実態は依然として明確ではない。

住宅市場については、各専門家や不動産仲介業者らが景気後退の兆候が見られると指摘している。ただし、全米リアルター協会のデータによれば、既存住宅販売は年初に停滞した後、9月に1.5%上昇しており、中西部を除くすべての地域で販売が増加した。同協会の主任エコノミストは、この販売増は住宅ローン金利の低下によるものだと分析しており、ベッセントの発言を裏付ける形となっている。一方、ロイターの取材に応じたオックスフォード・エコノミクスのエコノミストらは、経済と労働市場が改善するまでは販売は「横ばい」にとどまるとの見方を示した。また、最近の世論調査では、景気や雇用環境に対する消費者の信頼感は依然として低い状態が続いている。

FRBは10月29日、2カ月連続で0.25ポイントの利下げを実施した。ドナルド・トランプ大統領は1月の就任以来、より積極的な利下げを求め、ジェローム・パウエルFRB議長が年初から9カ月間にわたり金利を据え置いたことを批判してきた。

8月にトランプが理事に任命したミランは、29日の会合で反対票を投じた2人の理事のうちの1人であり、0.5ポイントのより大きな利下げを主張した。しかし、トランプとミランからの圧力にもかかわらず、パウエルは年内最後となる12月の会合での追加利下げは「決定事項ではない」と述べている。反対票を投じたもうひとりは、カンザスシティ連邦準備銀行のジェフリー・シュミッド総裁で、彼は利下げ自体に反対の立場を取った。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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