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2025.11.04 11:30

OpenAIとの提携でアマゾン株が上昇、ベゾスの推定資産は「1日で約1.5兆円増加」

Stefano Guidi/Getty Images

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アマゾンの株価は米国時間11月3日の取引で上昇した。そのきっかけとなったのは、同社とOpenAIが総額380億ドル(約5兆8700億円)のクラウド利用契約を締結したというニュースだった。前週の好決算による株高に続く今回の株価上昇により、アマゾン創業者であるジェフ・ベゾスの推定資産額は1日で約100億ドル(約1兆5400億円)増加した。

3日午後、アマゾンの株価は4%超上昇した。この株高は、アマゾンウェブサービス(AWS)がOpenAIと7年間の契約を締結し、AI技術に必要な計算能力を提供するとの報道を受けたものだった。

1994年にシアトルの自宅ガレージでアマゾンを創業したベゾスは、同社株の8%を所有しており、3日午後の時点における推定資産は前日から約3.8%、額にして98億ドル(約1兆5100億円)増加した。

ベゾスの資産は31日にも194億ドル(約2兆9900億円)増加した。アマゾンが発表した売上高1802億ドル(約27兆8100億円)、EPS(1株あたりの純利益)1.95ドルという決算内容が市場予想を上回り、同社の株価が過去最高値を更新するほど急騰したことが要因だ。アンディ・ジャシーCEOは、この成長の大部分はAWSが牽引したものだと述べている。

アマゾン株の8%に加え、有名紙のワシントン・ポストや宇宙企業のブルー・オリジンなども所有するベゾスの推定資産額は、米東部時間3日午後3時20分の時点で2641億ドル(約40兆7600億円)に達した。

OpenAIは、主要投資家であるマイクロソフトとの契約により、2019年から2023年までの間、すべての計算能力をマイクロソフトから供給を受ける義務を負っていた。しかしその後、マイクロソフトが提供する計算能力だけでは賄いきれないほどの規模に成長したOpenAIは、指定された2社のクラウド企業に限り、契約を結ぶことが認められていた。そして先日、マイクロソフトとOpenAIは契約内容を再交渉し、OpenAIがそうした制限を受けることなく他社からクラウドサービスを購入することも認められた。また、これに続く企業再編の一環で、OpenAIは評価額5000億ドル(約77兆1800億円)の営利法人も設立した。今回のアマゾンとの契約以前にも、OpenAIはエヌビディア、ブロードコム、オラクル、グーグルなどとも契約を交わしている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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