3. 行動を起こしにくくする要因を減らす
メタ分析から得られた別の知見は、習慣の形成が抵抗、つまり研究者たちが言うところの「摩擦」に敏感だということだった。これは要するに、行動を起こしにくくする要因のことだ。
実際問題として、習慣にまつわる時間や場所、方法を変えるたびに、脳はその順序を再学習しなければならなくなる。結果としてその再学習があなたが望む自動性へのシフトを遅らせることになる。ある朝はソファで瞑想し、次の朝はベッドで、その週の後半は公園で瞑想するとしたら、そのバリエーション自体が最大の努力になってしまう。
些細な環境的合図でさえ摩擦を減らせる
一方、安定は効率につながる。クッションをしまっておくのではなく、常に目の届くところに置いておくといった、些細な環境的合図でさえ摩擦を減らすことができる。そして摩擦が少ないほど、楽に習慣を繰り返すことができるようになる。
取るに足りないことに聞こえるかもしれないが、動機づけ以上にとは言わないまでも同じくらい状況が重要であることがメタ分析で示唆されている。一貫した環境で新しい行動を実践した研究の参加者は、環境が頻繁に変わった参加者よりはるかに速く自動性を獲得した。
4. やって気持ちのいい習慣を選ぶ
喜びは習慣形成の妨げになると考えるかもしれない。だが実際には肯定的な感情を抱くことは、やがて習慣がしっかり定着することを一貫して予測させる因子だったことが研究で示されている。言い換えると、少しでもやりがいや快楽を感じれば、行動が自動的なもの、かつ習慣になる可能性がはるかに高い。
これは何かを習慣化するために大きな幸福感が常に必要だと言っているのではない。そうではなく、その行為そのものが自分にとって楽しいもの、少なくとも我慢できるものでなければならないということだ。
ポジティブな感情が習慣化したい行動を支える
つまり、現在の瞑想の習慣が罰のように感じられるなら、おそらく習慣化できるほど頻繁に瞑想をしなくなるということだ。その代わり、インストラクターによるセッションを受ける、お気に入りのプレイリストを流す、より快適な場所に座る、といった脳が嫌がらない瞑想を行う方法を見つける必要がある。
神経パターンが形成されるまでの間、ポジティブな感情が習慣化したい行動を支える。私たちが最も確実に繰り返す行動が常に「やらなければならない」ものではなく、「またやってもいい」と思えるものであるのはこのためだ。
5. 努力を認識する
最後に、メタ分析では早期に取り組みを補強することは完璧さよりも重要であることも示唆された。具体的には、(実際の成果よりも)自分の努力を認めた研究参加者は、フレッシュな気持ちが失われ始めたとき、習慣を持続させる可能性がはるかに高かった。
小さな進歩を祝う
小さな進歩を祝うことで得られる満足感は、あらゆる習慣形成の原動力となる学習メカニズムの一部だ。意欲に関わる神経伝達物質のドーパミンは、行動とその行動を引き起こす合図との結びつきを強める。つまり、「実践した」ことしか祝えないとしても、ほんの一瞬でも自分の努力を認めることで、脳はその一連の行動を繰り返す価値があると判断する。
言い換えると、進捗状況をSNSで共有したり、フィットネス専門プラットフォームのStrava(ストラバ)で追跡したり、あるいは何か高価なものを褒美として自分に与えたりする必要はない。ただ取り組みを認識すればいいのだ。習慣がやがて定着したとき、認識するという行為が習慣定着の主な理由の1つになる。


