メジャーリーグ・ベースボール(MLB)の2025年のスポンサー収入は20億ドル(約3100億円)の大台を初めて超え、史上最高となった。押し上げに大きく貢献したのは、ナショナルリーグのロサンゼルス・ドジャースだ。
調査会社スポンサーユナイテッドがこのほど発表したリポートによると、MLBに所属する30球団のスポンサー収入の総額は前年比9%増の20億5000万ドル(約3150億円)に達した。2022年に比べると68%も増えている。スポンサーユナイテッドによれば、北米のスポーツリーグで年間スポンサー収入が20億ドルを超えたのは2022年のナショナル・フットボール・リーグ(NFL)に続いて2番目だ。
「ジャージー・パッチ契約」が新たな収入源に
MLB全体で、ユニフォームの袖などにスポンサーのロゴを付ける「プレミアム・ジャージー・パッチ(PJP)」契約を結ぶ球団が増えており、新たな収入源となっている。平均契約額に基づくと、各球団に年間およそ1700万ドル(約26億円)の収入をもたらしている。2025年には、ワシントン・ナショナルズが全米退職者協会(AARP)と、ミネソタ・ツインズがセキュリアン・ファイナンシャルと、コロラド・ロッキーズがヨーク・スペース・システムズと、シアトル・マリナーズが任天堂と、オークランド・アスレチックスがラスベガス観光局とそれぞれPJP契約を締結した。
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— Seattle Mariners (@Mariners) March 20, 2025advertisement
2025年現在、30球団のうち28球団がPJP契約を獲得している。2023年時点ではこの契約を締結していた球団は半数強(53%)にとどまっており、短期間で急激に増えている。
業種別では金融が最大のスポンサー
スポンサー収入の内訳を業種別に見ると、金融サービスが2億8400万ドル(約437億円)でダントツのトップとなっており、全体の14%を占めている。以下、アルコール・飲料(1億6700万ドル)、保険(1億6400万ドル)、自動車(1億4600万ドル)、ヘルスケア(1億3000万ドル)と続いている。
前年比の伸びでは小売りが32%増と最も大きく、業界全体で9700万ドル(約150億円)の収入をMLBにもたらした。テクノロジー(21%増)がこれに続き、金額は1億300万ドル(約159億円)となっている。



