音楽

2025.11.06 15:15

日本の音楽コンテンツ、海外進出のカギは「インディペンデントアーティスト」 20兆円市場に向けて経産省が取り組む構造的課題とは

今年7月30日に、台湾のZepp New Taipeiで、観客2000人以上の規模のライブを成功させた高瀬統也。アジアで熱狂的な支持を集める注目のインディペンデント・アーティストだ。Photo by Still Photographer / Muu®︎(asherads)

経産省が立ち上げたインディペンデントアーティスト支援プログラム

こうした課題をもとに経産省が立ち上げたアーティスト支援のプログラムが「New Music Accelerator(NMA)」だ。

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NMAは、経産省の令和6年度補正予算「クリエイター・エンタメスタートアップ創出事業」による音楽分野の支援事業で、Tohjiやralph、kZm、Elle Teresa、JUMADIBAといったラップアーティストや、nasthug、riria、ryotaといったDJなど、インディペンデントのアーティストのマネジメントに豊富な経験を持つCANTEENが事務局としてプログラムの実施を行っている。プログラムの立ち上げにあたっては、CANTEENと経産省の間でヒアリングやディスカッションが行われたことで、ここまで述べてきたような日本におけるアーティストの海外進出に関わる課題や問題意識が共有され、プログラムの骨子が固まっていったという。

プログラムには、国内外で活躍を目指すアーティスト、アーティストとマネージャーによるチームが合計10組採択されており、制作補助として最大500万円までの支援が行われる他、座学の講義を通じて、音楽業界のベーシックな知識から法律の知識、事業の立ち上げやファイナンス、音楽・映像制作のレベルアップ方法など、アーティスト活動に必要なスキルの習得を多角的にカバーしている。プログラムの期間中にはそれぞれのアーティストやマネージャーにはメンターも伴走して、ライブ制作から音楽ビジネスを”事業”として展開するために必要なスキルや考え方の習得までサポートを行っており、単なる金銭的な助成に止まらない幅広い支援が展開されているのが特徴だ。

さらに、NMAではこうした支援に加えて、採択された個々のアーティストやチームの活動をモニタリングすることによって、インディペンデントアーティストの活動に関わる現状や実態を把握し、公的なアーティスト支援のあり方をアップデートしていくための足がかりになることを目指している。

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文=原田圭

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