北米

2025.11.02 09:00

トランプが世界で「活躍」しても支持率が上がらない理由 国際関与への米国人の相反する感情

エジプトのシャルム・エル・シェイクで2025年10月13日、パレスチナ自治区ガザでの戦争終結に関する首脳会議で演説するドナルド・トランプ米大統領(Suzanne Plunkett - Pool / Getty Images)

こうした緊張関係は新旧の世論調査で十分に裏づけられる。レーガン研究所が2025年夏に実施した超党派調査では、米国は国際問題にもっと関与し、リーダーシップを発揮すべきだと答えた人が64%にのぼった。関与を減らし、反応するだけにとどめるべきだとした人は23%だった。また、回答者の3分の2は、関与はおおむね有益だと考え、有害だとする人は19%だった。一方で、別の質問では57%の人が、米国は国際問題から手を引き、国内問題にもっと注力したほうが国益にかなうと答えている。

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米国が国際的にどのような役割を果たすべきかという問いは昔から尋ねられていて、コーネル大学ローパー世論調査センターのアーカイブにはこのテーマに関する質問とその結果も多数収められている。初期の例をひとつ挙げると、1942年の調査では、戦争が終わったあとに米国が外交で積極的な役割を果たすことを望んだ人が70%、世界の出来事にはなるべく関わらないようにすべきだと答えた人は21%だった。

全米世論調査センター(NORC)は1947年に、米国は国際問題に積極的な役割を担うのと、距離を置くのとどちらが望ましいかという質問を始めている。同年の調査では、積極的な役割が66%、距離を置くが26%という回答結果だった。ベトナム戦争中には後者の「孤立主義」の割合がおよそ3分の1まで高まったものの、「国際主義」の回答はこれまで一貫して多数派となっている。

シカゴ・グローバル問題評議会が過去50年ほど実施してきた調査でも、国際的関与への支持は減少傾向にあるとはいえ、なお多数派を占めている。ただ、2023年の調査では、共和党支持者の間で初めて、積極的役割を支持する人が半数を割り込んだ(47%)。2024年にはやや回復したものの、同評議会によると共和党支持者の間で積極的役割への支持は過去最低近くに下がっている。

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マーケット大学法科大学院による2025年の調査でも、64%が積極的関与を望むという結果になっている。一方、ロイター通信と調査会社イプソスによる同年の調査では、58%が他国の問題には距離を置くほうがよいと答えた。

米国の世論ではなお、米国は世界的な役割を果たすべきだという意見が大勢を占めている。実際のところ、米国にそれ以外の選択肢があるのか自体明らかではない。ただ、米国人は、多くの同盟国が防衛面での負担や活動を増やしているとはいえ、米国が依然として不釣り合いに大きなコストと負担を背負っていることを知っている。現大統領の型破りなスタイルが持続的な成果を生み、国際的な関与への支持や本人の支持率を押し上げるかは、時間がたてばわかるだろう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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