Project Moonlightは将来の実装になるが、Photoshop AIアシスタントはPhotoshop web版でベータ版のウェイトリストへの登録を通じて、すぐに使えるようになる。
複数のクリエイティブタスクを一度の指示で実行し、パーソナライズされた提案を行い、複雑なワークフローをガイドする。「被写体以外を暗くして彩度を上げて」といった複雑な指示を理解し、非破壊的な編集を自動的に実行する。「デザインをレビューして」と尋ねれば、構図や色のコントラストについて客観的なフィードバックと改善案も提供する。
エージェントとの対話と、明るさやコントラストのスライダー移動といった手動ツールを、シームレスに切り替えながら作業が可能なため、大まかな方向性はAIとの対話で指示し、細かな調整は直接操作で行うといった柔軟なワークフローが“ひとりプレイ”で可能だ。
“自分だけ”の“ブランドイメージを表現する”カスタムモデルも
Fireflyカスタムモデルの提供も大きなニュースだ。
数点の参照画像をアップロードするだけで、数分で独自のスタイルを持つAIモデルをトレーニングできる。生成AIモデルは確かに便利だが、モデルごとに出力の癖があり、明らかに特定のAIモデルを使っていると感じられるものになってしまっていた。
Fireflyカスタムモデルでは、自分の作品スタイルを学習させたモデルを構築し、一貫性のあるビジュアルを大量生成でき、イラストレーターは独自のタッチを持つAIアシスタントを育成できる。企業はブランドガイドラインを完璧に反映したモデルを社内で共有し、すべての部門が一貫したビジュアルコミュニケーションを実現できる。
こうした独自にトレーニングしたカスタムモデルはデフォルトで非公開のため、他のユーザーに模倣されることもない。作成者による承認がなければ他者は利用できず、知的財産が保護される。
デモでは、さまざまな被写体に草花がまとわりつくデザインを学習させ、それを既存の写真に反映させていたが、どの程度そのスタイルを反映させるのか、といった強度も調整できていた。
FireflyやAdobe Expressで利用できるのはもちろんだが、PhotoshopやIllustratorといったAdobeの主力ツールから、カスタムモデルを直接呼び出せる。新しいツールの使い方を学ぶ必要はない。いつものワークフローの中で、自分だけのAIモデルを利用できる。
エンタープライズ向けGen Studioが変革するコンテンツサプライチェーン
個人クリエイターやスモールビジネス向けの機能だけが、今回の発表のすべてではない。Adobe MAX 2025で示された最も重要なビジョンの一つは、Gen Studioを中心としたエンタープライズ向けソリューションだ。
Gen Studioは、大企業のコンテンツサプライチェーン全体を統合し、マーケティングオートメーションを大規模に実現するプラットフォームだ。ワークフロー計画、制作、アセット管理、配信、分析までを一つのプラットフォームに集約し、コンテンツ制作を最適化する。


