富裕層の高級車への愛着は衰えていない。実際、今年高級車を購入する予定の高純資産個人(HNWI)は、平均20万9000ドルを支出する計画だ。これは2024年から8万3000ドル以上の増加となる。
この支出増加の見通しは、フォーブス・リサーチ2025年高純資産層調査で明らかになった。この調査は4月から5月にかけて、投資可能資産200万ドル以上を持つ世界の高純資産個人250人を対象に実施された。
以下では、ブランドの威信の影響力や、富裕層が高級車に求める技術など、データから見えてくる他のトレンドについて詳しく見ていこう。
高級車に必須の要素:先進技術、サステナビリティ、ブランドの威信
先進技術は、富裕層が高級車を購入する際の重要な基準であり続けている。高純資産個人の大多数(87%、昨年の79%から上昇)は、先進運転支援システムや自動運転機能を提供する高級車を購入する可能性が高いと回答している。
富裕層はまた、環境に配慮した機能にも影響を受けており、60%がハイブリッドや電気自動車エンジンの有無が高級車購入の決断に大きく影響すると回答している。
一方、ブランドの威信は依然として富裕層にとって重要だ。高純資産個人の76%が、技術革新などの他の意思決定要因よりもブランドの威信を優先している。これは2024年に同様の回答をした49%から大幅に増加している。
富裕層はまた、伝統的なインテリアを好む傾向にある。調査によると、伝統的な職人技と素材(手縫いの革やウッドトリムなど)を現代的でミニマリストなデザインよりも好む高純資産個人の割合は、昨年の54%から62%に上昇している。
購買行動は性別や地域によって異なる
経済的成功を高級車の購入で祝うべきだという考え方は、富裕層の間で薄れつつある。高級車購入で成功を祝うことを好む高純資産個人の割合は全体で半減し、2024年の56%から今年は28%となった。
しかし、性別や地域を考慮すると大きな違いが浮かび上がる。男性は女性よりも成功を祝うために高級車を購入する可能性が高い。同様に、アジア太平洋地域の高純資産個人は、北米の高純資産個人と比較して同じことをする可能性が2倍以上高い。



