どんなふうに見えるか
おうし座南流星群は流星数こそ少ないものの、見ごたえは抜群だ。通常は極大期でも1時間あたり5個程度しか観測できないが、出現数の少なさを補って余りあるスペクタクルを見せてくれる。必要なのは忍耐強さと晴れた空だけである。
輝く火球はゆっくりと流れ、閃光を放って分裂したり、夜空に長く光る軌跡(流星痕)を残したりする。おうし座南流星群の大気圏への突入速度(対地速度)は秒速約27kmと他の流星群に比べて遅いため、光跡が見やすくインパクトがある。
さらに、おうし座南流星群のダストトレイルにはスウォームと呼ばれる密度の濃い領域があり、そこを地球が通過する年は流星の出現数、火球の数ともに増えるのだが、2025年はこれに当たっているのだ。つまり火球を見られる確率が例年より高いのである。
観測のアドバイス
おうし座南流星群を見るために、わざわざ遠出をする必要はない。特別な機材も不要だ。満月が明るいので、星空保護区へ出向いたり街明かりを避けたりする意味もない。自宅の庭やベランダ、近所の公園で空を見上げよう。
リクライニングチェアや防寒着を用意し、忍耐力を忘れずに、夜空に目がしっかり慣れるまで少なくとも1時間は待とう。視線は満月の光を避けながら南または北に向けるといい。
「南群」に続き「北群」と「しし座流星群」も極大
おうし座南流星群の活動は11月20日過ぎまで続く。一方、姉妹流星群である「おうし座北流星群」が11月12日頃に極大を迎える。火球が出現しやすいのは「南群」と同様で、こちらは下弦の月に当たるので南群より観測条件は良い。
11月半ばには、対地速度が速く明るい「しし座流星群」も見ごろとなる。極大時刻は11月18日未明(午前3時頃)と予測されていて、1時間あたり最大15個ほどの流星が出現しそうだ。20日が新月なので、月明かりがなく暗い夜空で観測に臨める。


