こんにちは、ワンインチの柴田です。
2025年10月28日に開催された指定薬物部会で、カンナビノイド(大麻成分)であるCBN(カンナビノール)を指定薬物とすることが適当との答申がなされました。厚労省は次のように説明しています。
「当該物質は薬事審議会指定薬物部会で精神毒性を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物であることが認められており、当該物質を含有する製品を摂取することで健康被害が生じるおそれがあることから、消費者の皆様は購入・使用を避けるとともに、販売業者は適切な処分等をお願いします」
私の記憶では、CBNは5年ほど前から日本でも流通していました。今回は、なぜ規制に至ったのか、どこに課題があるのか、今後どうあるべきかを整理します。
※10月29日のCBD議連で上記のプレスリリースに関してプロセス自体を見直すという厚労省からの発表があり、上記プレスリリースは削除されております。
CBN規制の背景:なぜ今、指定へ?
日本の薬物政策は、精神作用があり保健衛生上の観点から規制が必要な成分について、順次、法令や通知で対応してきました。近年は特に、合成カンナビノイド(HHCHやTHCHなど)が、THCを直接使えない環境下で拡大し、厚労省は包括指定や前駆体規制を含むスピード感で対応してきました。
さらに大麻取締法の改正・施行によりTHCの扱いが厳格化され、CBD製品中にも検出下限値が設定されています。
この流れの中で注目が集まったのがCBNです。
CBNはTHCが酸化等で生成し得る近縁成分で、社会的認知の広がりとともにクッキー等の製品が急増しました。
私自身、CBNにはTHCほどではないものの精神作用があると考えており、いずれ規制される可能性が高いとの見立てから、弊社では扱っていません(経営判断・ポリシーとして)。その過程で、事件・事故報道が関心をさらに高めた側面もあります。例えば以下の記事で状況の一端を解説しました。



