北米

2025.10.30 12:30

トランプ、3期目に「出馬できないのは明らか」と認める

Kevin Dietsch/Getty Images

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ドナルド・トランプ大統領は米国時間10月29日、憲法上の制限により3期目の大統領選挙には出馬できないと認めた。この発言は、大統領がこれまでしばしば再出馬を示唆し、ホワイトハウス内で「Trump 2028」と書かれた帽子まで披露していたにもかかわらず行われたものである。

韓国へ向かう大統領専用機エアフォース・ワンの機内で、トランプは記者団に対し、米国憲法修正第22条について触れ、「読めば分かるが、かなり明確だ」と述べた

記者から3期目の出馬について「冗談なのか」、それとも本気なのかと問われた際、トランプは「出馬は認められていない。残念だ。本当に残念だ」と答えた。

トランプは続けて、共和党には「素晴らしい人材がたくさんいる」と述べ、2028年には他の人物が代わりに出馬する可能性を示した。

彼はさらに、「悲しいのは、私の支持率がこれまでで最も高いということだ」と述べ、3期目に出馬できないことを嘆いた。しかし、最近の世論調査の平均値では、トランプの支持率は43%にとどまり、不支持率は54%に達している。その後トランプは、「私が読んだ限りでは、出馬はできないようだ」と付け加えた。

トランプが3期目に出馬できないことを事実上認めたのは、下院議長のマイク・ジョンソン(ルイジアナ州選出・共和党)がこの件に言及した翌日のことだった。ジョンソンは28日の記者会見で、大統領の再出馬発言について問われた際、「民主党をからかって楽しんでいる」のだろうと述べつつも、「我々は憲法上の制約について何度も話している。多くの米国民がそれを残念に思っていることは承知している」と語った。そして「憲法を改正する方法は見えない。改正への道筋はない」と付け加えた。

米国憲法修正第22条には次のように記されている。

「いかなる人も、2回を超えて大統領に選出されない。また、他の者が大統領として選出された任期のうち、2年以上にわたって大統領の職にあった者、または大統領の職務を行った者は、いかなる場合も1回を超えて大統領に選出されない」。

この修正条項は、フランクリン・D・ルーズベルトが1940年に史上初めて3期目の大統領に再選され、さらに1944年に4期目の選挙でも当選したことを受け、1947年に議会で承認されたものである。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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