知事就任後も事業を手放さず、信託へ移行
ニューサムは2018年に知事選へ出馬した際、「これらは私の子どもであり、人生であり、家族そのものだ。手放すことなどできない」と記者団に語っていた。最終的に彼は事業の持ち分を信託に移し、自らの経営権を放棄した。州政府機関がPlumpJackと取引することを禁じる行政命令にも署名している。現在、同社の経営は妹のヒラリー、いとこのジェレミー、そしてコノヴァーが担っている。
ニューサムが大統領選に向けた準備を進めているとの噂が広がるなか、フォーブスは彼の州政府への財務開示書、不動産登記記録、そしてPlumpJackのウェブサイトを精査し、保有資産の全体像を明らかにした。
開示書類には流動資産に関する記載はほとんどないが、そもそも分散型ミューチュアルファンドや利息、配当、キャピタルゲインによる収入の多くは開示義務の対象外とされている。
ニューサムの妻は、ジェンダー・ステレオタイプの問題を扱ったドキュメンタリーを制作する非営利団体「The Representation Project」を設立し、現在も運営に携わっている。彼女が関係する映画制作会社「Girls Club Entertainment」の持ち分の価値は、ニューサムの財務開示によれば10万ドルから100万ドル(約1500万円~1億5000万円)の間とされている。
非公務関連の広報担当は、資産への知事の関与を否定
フォーブスがコメントを求めたところ、ニューサムの広報担当で非公務関連のコミュニケーションを担当するネイサン・クリックは、ニューサムの保有資産や持ち分に関してのコメントを避けた。その代わりに、知事の資産はすべて「ブラインド・トラスト」に移されており、本人は「いかなる関与もしていない」と説明し、このトラストに関する報道記事のリンクを送付した。
クリックは、以前は報道陣に公開していたニューサムの納税申告書についても共有を拒否した。PlumpJackの代表者も、知事の事務所の担当者も同様に、コメント要請をすべてクリックに転送した。
以下に、ニューサムがPlumpJackを通じて保有する不動産と事業の概要を掲載する。ワイナリー4カ所とレストラン2店に加え、個人として所有する住宅が2軒ある。1軒は地元のサンフランシスコ・ベイエリアに、もう1軒は公務の拠点に近いサクラメントに位置している。


