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AIでは生まれない、独自の視点

藤吉:お話をうかがっていて思ったんですが、「投資」と「物書き」ってちょっと似ている気がします。というのは、どちらも「いかに人と違う視点を持つか」がすごく重要ですよね。だから実はAIでは代用できなくて、例えば「今、投資すべき銘柄は?」とAIに訊いても、SHOEIとか山陰合同銀行を挙げてくることは絶対ないと思うんですよね。

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川部:結局、AIは集合知の世界なんですよね。私もたまにAIに箇条書きでポイントだけ示して「1500字でまとめて」と原稿を書いてもらうと、日本語も正しいし、間違ってはいないんだけど、「でも、これ全員知ってるよね」というものが出てきます(笑)。そこに超過収益の源泉はない。

藤吉:そう、似て非なるものなんですよね。読んでいて、ワクワクするものはAIからは出てこない。結局、投資も物書きも面白いネタは自分の足で稼ぐしかない。

川部:たぶん、それが好きな人の集団がスパークスなんで(笑)。世界的な大変革の時代を迎えている今、実は歴史の長い日本企業ほど、「変わりたい」と考えていたりするんです。そういう企業のお話を聞くのはすごく楽しいですし、ある意味では我々自身が「カタリスト」になりにいくという姿勢も大事かなと思います。

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阿部:今日名前が挙がったのはどこも、妥協せずにファインな「モノ」づくりを突き詰めてきた企業ばかりです。一見時代遅れに見えたとしても、その徹底ぶりが他の追随を許さない強固な牙城を築いてきた。

しかし、その伝統に甘んじて挑戦をやめてしまえば、いずれは時代に置き去りにされる。100年後も輝き続けるために、今なにができるかを考え抜く──そういう企業こそ、私たちが「スチュワードシップ」を尽くしたい相手なんです。

 

川部正隆(かわべ まさたか)スパークス・アセット・マネジメント株式会社 運用調査本部 チーフアナリスト 

早稲田大学商学部卒業。野村アセットマネジメントに入社し、主にポートフォリオ・マネージャーとして中小型株アクティブファンドの運用業務に従事。2021年、スパークス・アセット・マネジメント入社。日本株式の調査・運用業務に従事。主に投資先企業と対話を行うエンゲージメント戦略を担当。

日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)

text by Hidenori Ito/ photograph by Kei Onaka

連載

市場の波に乗る12の視点 スパークス代表・阿部修平×Forbes JAPAN 編集長・藤吉雅春

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