“過小評価の優良企業”をどう見つけるか
藤吉:そもそものファーストステップとして、「長期投資に値する優良企業」をどうやって見つけてくるんでしょうか?
川部:実はそこが創業以来、スパークスが最も得意としている領域なんです。つまり「すごくいいものを持っているにもかかわらず、株式市場からしっかりと評価されきれていない企業」を探し出すことですね。じゃあ、それをどうやって見つけるか。何かかっこいいやり方があるわけではなくて、スパークスのアナリスト、ファンドマネージャーが、それぞれ足を使って1社1社調べにいくことを積み重ねていくしかないんです。
藤吉:そうやって探してきたポートフォリオを見ると、お菓子の会社や、機械設備、地方銀行など、バラエティに富んでますね。アナリストの方々はそれぞれにご専門の分野をお持ちなんですか?
川部:一般的な運用会社であれば、セクターアナリストというのがいて、半導体なら半導体関連の企業だけ見ているんですが、うちは専門という概念は一切ないんです。
藤吉:それは珍しいですよね。
川部:すごく珍しいと思います。アナリストが担当セクターという制約にとらわれず自由にリサーチできることが、最もクリエイティビティを高める方法になっているんじゃないか、と個人的には思います。それに最近では例えば電気自動車(EV)ひとつとっても、自動車、化学、ガラス・土石と複数のセクターにまたがってますよね。ですからひとつのセクターだけ見ていても大きなトレンドは決してつかめないんじゃないかという気がします。
藤吉:そうやって各アナリストが探してきた銘柄をみんなで検討するわけですか?
川部:その通りです。まさにこの部屋に阿部も含めてアナリストが集まって、阿部の方から「インフレの中でしっかりと値上げができる会社ってどんな会社だろう」とか「グローバルのブランド認知は高いのに、市場から評価されてない会社は?」というような〝大きなテーマ〟が示されます。
それに基づいてアナリストが銘柄を探してきて、後日、ここに集まって阿部も交えて「銘柄ディスカッション」をするという流れです。


