ヘルスケア

2025.11.17 10:15

人の行動を縛る「社会的通念」の正体。ノミの実験が示した罠

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「社会的通念」は、根深いイデオロギーや欲求よりもずっと強力に、あなたの行動をコントロールする。

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たとえば、ほとんどの人は健康は良いことだと考えており、元気でいたいと思うものだ。しかしそんな欲求があるにもかかわらず、人は不健康な食べ物を買い続けてしまう。

また、ほとんどの人は成功したいと考えているものの、消費主義や下手なお金の使い方を促すような環境で暮らしている。

つまり、人の人生は、その人が強く抱いている価値観や信念を反映したものではないということだ。そうではなく、人の人生とは、その人を取り巻く社会的通念の産物なのだ。

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もしあなたが、自分のルールとは矛盾する環境に居続けるならば、選択肢は2つしかなくなる。

悪い環境に従うか、意志力を使って戦うかだ。

どちらを選んでも結局は同じ場所に行き着くことになる。

ノミは場所によって「跳躍力」が変わる

ノミの実験のプロセスを見てみよう。

口の広い瓶に、複数のノミが入っている。瓶に蓋がなければ、ノミはいとも簡単に瓶の口を飛び越えて、好きなように出て行ってしまう。

しかし蓋をすると、環境のルールが変わる。これでは、高く飛んだら蓋に体当たりしてしまう。これはまったく気分のいいものではない。

その結果、ノミは新しいルールに適応し、あまり高く飛びすぎないようにすることをすぐに覚えてしまった。

興味深いことに、3日後に蓋を外しても、ノミはもう瓶から外に飛び出さなくなる。

ノミの集合意識に精神的なバリアが作られ、ノミの集団の中に、これまでよりも抑制されたルールができあがったのだ。

この新しいルール、そして瓶にいるノミの社会文化は、次世代のノミにも影響を及ぼす。

ノミの親が持っていた「こうなるだろう」との予測が、次のノミの中にも形成されるのだ。

同様に、あなたの周りにいる人たちが抱く予測や期待は、あなた自身のルールと予測・期待も作り上げる。

心理学で「ピグマリオン効果」と呼ばれるものだ。

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文=ベンジャミン・ハーディ/組織心理学者 訳=松丸さとみ/翻訳者・ライター

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