クラーケンはすでに米軍向けにドローン用小型EFP弾薬を生産している。この弾薬はスマート破裂高センサーを搭載していて、目標に接近すると起爆して一種の巨大な弾丸を射出する。それはネットやケージ、棒、あるいはその他の金属製防護物も貫通するだろう。
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スパイク装甲が広がれば、EFP弾がそれを破壊する光景もすぐに見られるようになりそうだ。さしあたり、FPVドローンに現在搭載されている弾頭は目標に対して十分な有効性を示している。
「戦車は現在、ロシア軍の戦術変更のためかなり珍しい目標になっています」とマイケルは指摘した。「歩兵重視の戦術に転換したため、わたしたちの関わるFPVドローン運用でも、より軽量な車両や人員を目標に据えるようになっています」
ウクライナ無人システム軍のデータでも示されているように、FPVドローンの大多数は歩兵をはじめとする非装甲目標に対して使用されている。こうした目標に対しては、1.8kgほどの弾頭でさえ過剰なこともある。
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「戦車が実際に出現するとすれば、それは通常、歩兵による威力偵察が失敗したあとの集中突破作戦の一環です。そのため、非常に優先度の高い目標となり、複数のドローン操縦士の注意を引くことになります」（マイケル）
たとえ戦車1両を撃破するのにFPVドローンが20機必要だとしても、多数のドローン操縦士が存在し、1機あたり500ドル（約7万6000円）程度のFPVドローンが百万機単位で生産されている現状では、追加装甲で稼げるのはほんの数分だろう。それは乗員に脱出のチャンスを与えはしても、戦車とドローンの力関係を変えることはない。
